魅力No.204


広告がつなげる地域の活性化

前回は、(株)デーリー東北新聞社 総務局次長深川公夫さんに
新聞を通しての人間力の大切さを教えて頂きましたが、
今回は、同社の広告局さんにお話をお伺いしました。

中心街に対して、恩返しをしたいという想い

取締役広告局長兼仙台支社長 松本康広さん

私は、古くから中心街の方とお付き合いをさせて頂いてきましたが、
当社が発展できたのもこれまで支えて頂いた、中心街をはじめとする
地域のみなさんのおかげです。
だからこそ、何らかの形でその恩返しがしたいという想いを
ずっと抱いていました。
中心街が盛り上がれば、地域の住民も盛り上がることができます。
また、
それを真似して盛り上がろうという動きが他の地域から
出てきたっていい。そうやって賑わいが広がっていけば良いと
思っています。
そのためにも、効果的な新聞広告でなければならないと考えています。
効果的な広告を掲載することで、興味を持つ人が生まれ、そして足を運ぶ。
その数が多ければ多いほど、賑わいが生まれる。賑わいを生むことが、
この町への恩返しだと考えています。

 

 

自らの意思で動かなければ

現場担当者として、主に八戸市中心街の各商店さんの広告に
携わっていた三浦さん。人通りが年々少なっていく現状を憂いていたそうです。

広告局外務センター営業部長 三浦晃造さん

この街に活気を取り戻したい!と、思う反面、行政に頼らずに自らの力で
行動を起こさない限り、活気は生まれないとも思っていました。


そのように考えている中で、平成19年10月に八戸市十三日町商店街さんで
“十三日の市”という催し物を開催する事となりました。
売り出しセールやイベントなどを行う“十三日の市”は、
八戸市十三日町商店街振興組合が中心となり、各商店さんが
協力し合って自分たちで企画していく催し物です。
初めは、自らで作るチラシのみでの周知活動を行っていましたが、
平成20年4月より当社の新聞広告への掲載が始まりました。
広告を作るにあたって“十三日の市”を知ってもらうためのコーナーの他に、
商店さんを毎月、2店舗ずつ取り上げるコーナーを設けました。
その理由は、各商店さんに、広告に対して愛着を持って頂きたかったからです。
広告に対して愛情を持って頂くことで“十三日の市”に対して愛情をより持って
頂きたい。
各商店さんが、愛情を持たなければ“十三日の市”は、成功しないと
考えたからです。
その結果、広告に対しての要望や意見が多く出るようになり、また、
“十三日の市”に対しての要望や改善策といった意見が各商店さんから
たくさん生まれるようになりました。
自らが自らの意思で動いているというのが、目に見えてわかるようになりました。

 

 

向上心や熱意にふれて

現在、主に中心街の現場担当である一ノ渡さんは、前述の
“十三日の市”の広告担当者。

広告局外務センター営業部 一ノ渡徳久さん

毎月“十三日の市”の広告の打ち合わせを担当させて頂いているのですが、
そこで感じるのは、よりよいものにしていきたいという気持ち。
一人でも多くの人に足を運んでもらいたいという強い信念があるからこそ、
イベントの準備や後片付けでは各商店さんが協力し合って
動いているのだと感じています。
そのような向上心や熱意にふれることで私自身も成長し、人間力を磨くことで、
よりよい効果的な広告を用意できるように精進していきたい。
その結果生まれた広告により、訪れた人々が喜びや感動を得るきっかけに
なってほしい。
そこで生まれた笑顔が、地域貢献のひとつなのではないのかと
考えています。

 

 

よりよい広告とは

三浦さんの胸中には“十三日の市”がいつまで続くのかという不安が
あったそうです。大勢の人間が協力し合うということは、その数の分だけ
個人的な感情が働くということであり、それがひとつになるのは並大抵の
ことではないと考えたからだそうです。
ところが、広告を通して想いを共有し一つになっている十三日町商店街の
状況を見てホッとしているのだそうです。

以下は、三浦さん。
企業や団体等、限られた予算の中で広告を打つのは大変な現状でありますが、
1社だけでなく、2社、3社……と力を合わせれば広告は出しやすくなります。
例をあげますと、“十三日の市”の広告費は、商店さんがお金を出し合って
掲載しています。それは、同じ想いを共有しているからこそ可能なのだと思います。
広告によって想いを共有することができれば、業務の中でも協力し合える関係を
築くことができる。それが地域の力になればいい。そんな地域であってほしい。

 

 

広告がつなぐ ~sdu編集後記~

「地域活性こそが私たちの使命である。」
松本さんの言葉です。

地域への恩返し、地域貢献という言葉が何度も聞けたこの度の取材。
広告を通して、いかにこの地域を活性化していくのかという強い信念、
また、地域への想いが伝わってきました。この地域で暮らしている
私にとって心強いものです。

広告がつなぐ人と人。想いと想い。それが地域の活性化につながる。

普段目にする機会が多い広告。これからはそのような想いが
詰まっているのだと感じながら見ることで、よりこの街を好きになっていく、
そんな楽しみな気持ちでいっぱいです。

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