今回は現在十和田市で開催中の
Anonymous Coward企画展「トワダビト:⇔清水玲」街なか美術館
の作家さん、
清水 玲さん
の十和田市中央商店街のアトリエへお邪魔してきました。
※画像の無断転載は固くお断り致します。
よっしー: 制作活動をしていて、地元の反応はいかがですか?
清水さん: 前々からネットでは宣伝していたんですが、新聞に出たことで地元の人たちに知ってもらい、「え!やるんだ」「本気なんだ」という風により協力してもらえるようになりました。
展示期間中も滞在していること自体が展覧会の一環であると感じています。
作品と向き合いつつ、トワダビトについて考え、状況に応じて盛り上げていけたらいいなと思っています。
よっしー: 十和田市内で知り合いは増えましたか?
清水さん: 商店街を全店舗まわれていないのですが、有り難いことに差し入れや防寒コートまでいただきました。 2週間で打ち解けて、みんなと何か作っていくことは相当難しいことですが、できるだけ皆さんと仲良くなりたいですね。
よっしー: 十和田の人の印象はいかがですか?
清水さん: 十和田の人はシャイだけど、覚悟を決めたら本気で協力、付き合ってくれる、一回目突っぱねられてもショックを受けなくてもいいよと色々な方からアドバイスを受けました(笑)
それから、一番感じていることの一つとして、こうやってスムーズに運んでいるのは美術館があって、地道にアートチャンネルトワダなど地元の人の努力の賜物、継続した成果なんだと思います。
そういう成果があったからこそ、わりと受け入れられやすい状況で、準備はトントン拍子にきています。
今まで地元の努力の積み重ねがあるからこそ「できる」という印象を受けました。
来る前は雪国だということしか知らなかったけど、来てみたらそれほど日常と変わらない、不思議な感じがしました。地方といっても、十和田の商店街のほうが立派なもので、ぼくの実家なんて田んぼしかないですよ。
よっしー: 「トワダビト」への想いをお聞かせ下さい。
清水さん: 大きな課題は、商店街を盛り上げるためのアートイベントは全国にあり、いいことだという空気感、認識があると思うのですが、私は必ずしもそうではないと思います。
アートと関連させた商品を作っても、すぐに売れるわけではないし、一時的なものではいけない、継続させるための何かしらの戦略が必要だと思うんです。
それには商店街とアートとの歩み寄りが大事なわけで、
「商店街でデキルコト、美術館でデキルコト」をきちんと考え、
「絵は下手だから、わからない」ではなく、もっと一歩踏み込んでやらないと ホントの意味で盛り上がらないのではないでしょうか。
今回の企画展では幸いにも「トワダビト」という分かり易いテーマで、全国からイメージが送られていることで「疑問」を抱いて見つめ直し、再認識してもらってみては、そこからはじめてもらいたいと思います。
巻き込まれることで人を呼び込む仕組み、強い絆を1カ月の短い時間で作り、 次の作家にいい形でバトンタッチしたいですね。
最初十和田では美術館ができたことで、否定的な人も「意外と良いじゃん」と気持ちが変化してきましたよね。
自転車が一回乗れたらずっと乗れるという感覚で、作品って今の生活と繋がっていると感じてもらうことができたら嬉しいですね。
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取材日は企画展開催前日のお忙しい日だったにも関わらず、真剣にそして熱くインタビューに答えて下さいました。十和田市での企画展が終了するとすぐに、次はロシアでの個展が控えているとのことで、世界的にご活躍されている清水さん。
清水さんの作品は写真でもお分かりになると思いますが、漢字を巧みに使い、独特のユニークな表現をされています。一見、不思議な感覚になりますが、じっと作品を眺めていると、作品に隠された「あること」にふと気がつきます。
その「あること」は是非、皆さん、ご自身の目で確かめてみて下さい!
それから、1月30日には十和田市民が清水さんや一般公募の作品を観た上で清水さんの「肖像画」を自由に描くというワークショップが行われました。
市民の皆さんが、様々な表現で個性豊かな作品が完成。
実はこの作品の数々、清水さんの手でひと手間が加えられ、新しい作品になるのです。
そちらも十和田市中央商店街のお店に展示されています。
是非、確かめてみてくださいね。
私も十和田市民として、この地で活動していただいたことは宝。これからもずっとずっと作家さんと十和田市民の輪が広がり、作家さんにとっても「第二の故郷」となるまちづくりが私の夢です。
清水さん、ありがとうございました!
■開催のご案内______________________________
Anonymous Coward 企画展 街なか美術館
トワダビト
期間:2011年1月22日(土)~2月13日(月)
会場:十和田市現代美術館企画展示室、十和田市中心商店街
観覧料:無料(常設展は別途)
主催:株式会社まちづくり十和田
主管:アートチャンネルトワダ実行委員会
共催:十和田市(十和田市現代美術館)
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十和田市現代美術館
青森県十和田市西二番町10-9
TEL 0176-20-1127 FAX 0176-20-1138
開館時間:展示スペース 午前9時~午後5時(入館午後4時30分まで)
休憩スペース 午前9時~午後5時30分(カフェラストオーダー午後5時)
休館日:月曜日(月曜休日の場合、翌日休館)
入場料:一般500円 高校生以下無料
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