どうもgakutinn3でございます。
県内の魅力あふれる歴史や文化について紹介して5回目となる今回は、
十和田市馬事公苑(通称駒っこランド)にある
馬の文化資料館 称徳館
について紹介したいと思います。
称徳館について
馬に関わる歴史的資料(史料)や文化財、美術品など、およそ7,000点収蔵し、うち約5,000点を展示しています。
館内にある展示物も第一級の資料価値が認められているものが多数展示しています。
馬文化に関した博物館、資料館は全国で横浜市の「馬の博物館」と十和田市の「称徳館」の2つしかありません。
全国で2つしかない馬に関する博物館が、この青森県の十和田市にあるかというと、少し変わった経緯があるそうです。
昔の三本木町(十和田市)は軍馬補充部三本木支部があり、約2万ヘクタールの広大な用地に1,700頭内外の馬を管理育成し、全国一の規模を誇りました。
終戦後に用地は解放されますが、現在の十和田市はこの跡地をもとに都市開発され発展してきました。
馬に関わり深い十和田市は、馬についての資料館を作ろうと思いましたが、馬に関する資料を簡単に集めることができませんでした。
その頃、岩手県盛岡市に馬事文化専門資料館「稱徳館」という建物がありました。
館主の中村七三さんは、親子二代で集めた資料を展示している稱徳館を岩手県もしくは、盛岡市に引き継いで馬事博物館にしてもらう交渉をしましたが、うまくいきませんでした。
そこにタイミングよく十和田市で馬に関する資料館を作りたいので資料を譲って欲しいというお願いに答えた結果、この地に称徳館という建物ができたそうです。
そのため、東北地方にちなんだ資料や、日本各地にあった昔の資料なども良い状態で展示されています。
称徳館はテーマ毎に分かれていて見学しやすくなっています。
館内を称徳館の舛澤 真理子さんの解説と共に見学してきましたので御覧ください。
驥北(きほく)館
錦絵、ねぶた、奉納神馬(ほうのうしんめ)などのほか、みちのくの馬の歴史資料を展示しています。
昔は、馬は神の乗り物として崇め奉られており、生きた馬を奉納し、天候回復などを祈願していました。白い馬は雨続き、黒い馬は日照り続きの際に奉納していましたが、生きた馬を奉納することは負担が大きく、
生きた馬→馬型→板立馬→絵馬へと変化してきたと言われています。
馬の戸籍表のようなもので、厳重に管理していた事を示す資料です。
昔の焼印が現存していることが珍しいそうです。
馬具館
室町時代の鞍や桃山時代の馬面、轡(くつわ)、鳴り輪や武士の馬装具などを展示しています。
玩具館
日本をはじめ、世界各地の馬に関する玩具などを展示しています。
日本三大土人形
絵馬堂
絵馬の展示、野外には祠を習俗展示しています。
信仰館
馬の守護神、わら馬や厩猿(うまやざる)、具象御幣(ぐしょうごへい)、南部小絵馬などを展示しています。
文献館
馬医・日本馬術・相馬(そうば)に関する古文献を収蔵しています。
文献館にある書物などは、ほとんどがコピー可なので、馬に関しての調べ物が有る方など、閲覧を希望の方はスタッフへ申し出て下さい。
民話館
農家の一部を再現した民話シアターで語りべによる民話を楽しめます。
語りべによる民話(約10~15分)
開演時間は、日・祝日 11:15~ / 13:45~ (4/1~11/30)
企画展示館
2F・地域や馬に関する企画展示などを、年/6~7回開催しています。
私が伺った日は準備中でした。
1Fは、郷土資料の展示と、乗馬シュミレーションやスピードシュミレーターなどの体験コーナーがあります。
称徳館の他にも、この駒っこランドには、乗馬体験やエサやり体験などができる「駒っこ牧場」馬をモチーフにした遊具や大・小のコンビネーション遊具、217.4mで東北でも有数のローラー滑り台、休憩コーナー・軽食コーナーのある「交流館」があります。
人と自然と馬とのふれあいができる一日中楽しく遊んだり学習できる施設ですので、一度足を運んでみてください。
開苑日、時間など詳しくはホームページを御覧ください。
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