魅力No.2328


三沢市先人記念館

知る人ぞ知る名所で、観光客もよく訪れています。

この記念館を誰におすすめしたいか。
それは、
・幕末(特に会津藩・斗南藩)
・廣澤安任(廣澤富次郎)
・明治時代の殖産事業
のいずれかに興味がある人です。

実際のところ、三沢市の歴史に興味がある人はそれほど多くないと思います。全国で数えても、少ない方でしょう。
しかし、上記に該当する人であれば、楽しめること間違いなしです。
幕末、雄藩であった会津藩の悲劇。藩と運命をともにし、官の外で国家に尽くす道を選んだ廣澤安任。
ここは、その軌跡をたどるひと時を味わえる場所です。

ちなみに、ここの展示物で自分が好きな写真があります。
会津藩・鶴ヶ城の陥落後に撮影したといわれているものです。
並んで写っているのは、前原一誠(長州藩)、奥平謙輔(長州藩)と河井善順(会津藩)、廣澤安任(会津藩)、永岡久茂(会津藩)です。

両藩が憎しみ合うだけではなかった事実を知り、また、それぞれの内心や思惑に想像を馳せることができます。
そして、後に明治政府に逆らう前原一誠(萩の乱)、永岡久茂(思案橋事件)が一枚の写真に収まっているのが胸熱です。

もちろん、他にもお気に入りはありますが、歴史好きにとって興味はそれぞれ。自分のお気に入りを探しに、ぜひ、一度は訪れてほしい場所です。

特別企画展が開催中です。
http://kite-misawa.com/senjin_misawa/
(以下、引用)
■日  時:2016年5月20日(金)~8月21日(日)
■開催時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
※ただし毎週月曜日は休館(月曜祝日の場合はその翌日)
■開催場所:道の駅みさわ 三沢市斗南藩記念観光村 先人記念館
■料  金:高校生以上/100円、小・中学生/50円、 幼児以下/無料
※毎週土曜日は小・中学生無料
■お問い合わせ:三沢市先人記念
TEL:0176-59-3009
FAX:0176-59-3045
Eメール:senjin@misawasi.com

元会津藩士・廣澤安任は三沢市谷地頭に2人の外国人ルセーとマキノンを雇用して日本初の民間洋式牧場「開牧社」を開き、「野にあって国家に尽す」として牧畜業に身を捧げました。晩年には現在の東京都新宿区にも新たな牧場を開いて牛乳販売を開始して販路拡大を図りました。
本企画展では廣澤牧場の開牧から東京における牧場や牛乳販売所の場所など、その牧畜・牛乳販売の様子を中心に資料や写真を通して今まで注目されてこなかった部分にスポットを当てて“率先者”安任の牧畜業への取り組みを紹介、展示します。

《展示内容》
1.開牧と英国人の雇用
2人の英国人を雇用し、日本初の民間洋式牧場「開牧社」を開いた安任の牧畜業の原点について展示します。

2.東京出張所と牛乳販売所
明治20年(1887)安任は甥の廣澤弁二に谷地頭の牧場を任せて、販路拡大のために東京の角筈村に新たな牧場を構えました。安任の東京進出後の牧場の様子について展示します。

3.新宿の牛乳販売業
安任が移住した角筈村周辺では明治維新後まもなく医師・松本良順の手によって牛乳が奨励されていた。芥川龍之介の実父・新原敏三が開いた耕牧舎のほか新宿地域の牛乳販売について展示します。

4.安任の死去と牧場のその後
日本の牧畜業の率先者として様々な取り組みを行った廣澤安任は明治24年(1891)この世を去ります。安任の死後、牧場がどう変わっていったのかを展示します。