HIROSAKI甘味旅
弘前と餅屋
まずご紹介する前に弘前の和菓子屋の特性を紹介したいと思います。
弘前の街並みを歩くと目につくのは「餅屋」。
普通、観光地など歩いていると「団子屋」などはあるのですが、弘前にはなぜか餅屋がたくさんあります。
これは津軽の土地が理由です。
津軽は、自然が豊かで四季折々がはっきりしており、朝晩の寒暖の差が激しいため米作りに適しています。
そのため昔から米作りが盛んだったこの土地では、必然的にお米を使ったお菓子が売られていたそうで、弘前には、その名残が根強く残っています。
今に残る老舗の和菓子屋の多くの源流は、餅屋だといいます。
皆さんも弘前に降り立ったら他とは違う「餅」という看板を見つけてみてください。
戸田うちわ餅店
弘前市の最勝院五重塔の近くにこじんまりとお店を構える「戸田うちわ餅店」。
その外観とは裏腹にひっきりなしにお客さんが訪れる活気あるお店です。
今回は、弘前を代表する老舗の餅屋「戸田うちわ餅店」をご紹介します。
戸田うちわ餅店の歴史
桶屋町で餅と津軽そばを売っていた本家の製麺所「戸田製麺所」が、うちわ餅の始まりです。
その後4代目が戦後兵隊から帰ってきたのを境に餅と津軽そばを分け、今の場所に「戸田うちわ餅店」をいう名でお店を構えました。
戸田さんの経歴
5代目になる戸田信明さんは、東京でサラリーマンをしていましたが、4代目の跡目を継ぐため帰郷し、先代の元で修業し、5代目になって31年になります。
すべてに感じる伝統
弘前市民、子供から年配の方まで幅広く愛されてきたうちわ餅は、昔ながらの手作りにこだわっています。
お餅は、米の下準備から串にさすまで時間をかけ形にしていきます。
うちわ餅の名物である、今まで見たことのない蜜入りの濃厚な胡麻タレは、丁寧に胡麻を炒って、擦って継ぎ足しで作る、云わば秘伝のたれです。
1日200個作られるうちわ餅も午前中には、なくなってしまうと噂される程の人気です。
店構えをそのまま残し、餅や容器は、すべて昔から手作りと話す、戸田さん。
こんなこだわり抜いた職人の心意気こそ、弘前市民がひっきりなしに店に訪れる秘訣だと感じました。
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RIKAさん →喜びビュンビュン♪うちわ餅
※「戸田うちわ餅」は、諸事情によりただ今休業中です。
お尋ねする際は、お問い合わせください。
・お問い合わせ
住所/弘前市銅屋町21
お電話番号/0172-32-7698
営業時間/10:00~18:00(無くなり次第閉店)
定休日/月曜日
駐車場/5台
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