青森の魅力について語る人☓人魅力対談

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対談007

本州最北の地 むつ市を舞台に活動する2団体のコラボ対談!!

イカす大畑カダル団×Discoveryむつproject

対談テーマ:魅知との遭遇~むつでの活動を通して~

それぞれの活動の中で出会った知られざる“魅力”を通して、下北の目指すべき将来像に迫る。

イカす大畑カダル団代表写真イカす大畑カダル団代表の長岡俊成と申します。
「Discovery むつ project」の皆さんは、活動が活発なグループでじっくりと話をしてみたいと思い、一方的?にラブコールを送らせていただきました。Discoveryむつprojectメンバー4人の写真

たまたまメディアとかにクローズアップされて、なんかそういう団体っぽくみえていると思うんですが、自分たちの活動を通して何か話せることがあればと思っています。
今日はよろしくお願いします。

遊びのアイディア、本気のアクション


ミナカダ祭のフライヤー画像ミナカダ祭2013ポスター
薬研温泉開湯四百年祭に向け始めた"ミナカダ祭"。地元の伝統芸能を中心に音楽や光による演出、郷土食とともに薬研の温泉を堪能できる「祭り」。

「大畑八幡宮例大祭」写真大畑八幡宮例大祭
大畑の人たちの誇りである八幡宮例大祭における山車の見送り。ミナカダ祭では町内会の協力を得てステージを囲むように掲げられる。

ミナカダ祭「もちつき踊り」写真小目名もちつき踊り
下北地方で小正月に女性たちによって踊られる門付け予祝い踊り。晴れ着に腰巻姿という艶やかな姿で、餅つき臼や杵をかたどったものを持った5人が1組で踊る。ミナカダ祭では地元の小目名ひばの子子供会がステージに華をそえる。
ミナカダ祭は 一昨年、去年と行きましたけど、異質というかすごいですよね 。

メンバー、地元の若者たち、アーティストとの縁が重なって奇跡的に生まれたものです。企画が一気にまとまり、カダル団を結成して、5ヶ月後には一回目を開催していましたね。

ちょっと考えられないですね。
イベントというか、あれはもう祭りのレベル。
年齢層に幅があって、地域の期待を背負い、みんなが期待しているという感じを受けました。
"大畑も楽しいことしてるんだぞ"という空気が生まれていましたね。

"大畑の根っこって何なんだろう"と考えた時に、根付かせるためには祭りだろうと 。
八幡宮例大祭で使っている見送り幕を無理言ってもってきてもらって、地元の郷土芸能というと小目名もちつき踊り…ただ、そのままだと芸能発表会になるので、映像で演出したり、あえてもちつき踊りを子供に夜やってもらおうとか。組み合わせ方や光の当て方を工夫してやっています。

Twitterで「今夜ミナカダ祭だ!」と高校生がつぶやいているのを見たんですよね。
祭り事だと、理屈とか関係なくとりあえずみんな来る。
上の年代だけで盛り上がるのではなく、高校生や中学生も来て、参加してくれるようなものにしていきたいと思っているんです。

ひかりのアゲハはどうですか?

Facebookに投稿したアゲハチョウ(むつ市の夜景)とスーパームーンの 写真の反響が想像以上に大きかったんですよね。
「アゲハチョウ(むつ市の夜景)とスーパームーン」写真アゲハチョウとスーパームーン
「Discoveryむつproject」が撮影した写真。世界的に有名な照明デザイナーの石井幹子氏が"世界に類をみない写真"と絶賛し、むつ市に来るきっかけにもなった。

「アゲハチョウ(むつ市の夜景)のミニ夜景」写真みんなで飛ばそう 新年ひかりのアゲハ
むつ市の金谷公園を会場にアゲハチョウの羽ばたきに例えられるむつ市の夜景を再現。

それで、今までにない新しいものをみんなで楽しみながら作り上げたいと思って、アゲハのミニ夜景を再現したんですが、地元新聞にもとりあげられたということもありますが、Facebookで募集して、結果150名くらいの市民に来ていただけましたね。

ただ夜景を再現するだけでなく、
会場に隣接しているむつ病院の患者さんにも見てもらうというストーリーがよく練られているなと思いました。

どういう形でアイディアを出しているんですか?
やっぱり飲み?

(一同笑い)

企画はみんなそんな感じです。
ふざけたことを言い合って、現実性と覚えていたらやるっていう。

"真面目に今日は話そうよ"っていっても話せないんですよね。
ただ、あまり砕けた飲み会になってしまうとその場限りで終わってしまう。
そこは多少お酒も入りながら、ざっくばらんに話をして、地元や地域について考えてみようということですよね。

対談中の写真

ちゃんとしたことをやり終えた後の高揚感がたまらない。
それはなかなか、私生活や仕事では味わえないですから、やっていてすごく楽しいですよね。

大人の大運動会も"こういうことをやろう"というヴィジョンがあるわけじゃないですか。
大人が子供の頃に返って、家族も連れてきて運動会をやる。すごくわかりやすいと思うし。

「大人の大運動会」写真第一回大人の大運動会
「Discovery むつ project」の目的である"新たな出会いの創出"のため、むつ市早狩レイクサイドキャンプ場で開催。家族も一緒に大の大人が夢中で運動会を楽しんだ。

「大人の大運動会」写真2大人の大運動会の様子
大人が運動会を真面目にやってみようと企画された大運動会。組を作り対戦してBBQの食べ物を奪い合う形で行われた。その姿は真剣そのもの。
企画はふざけていますけど、運営は真面目にやっています。

(一同笑い)

うちら、ほんとに自分たちが楽しむことをまず先行してやっているんです。
そこから、例えば東京とかに出た人たちが、"むつでもこういう楽しみがある"ということを知ってもらって、
さらにはUターンにつなげられることができれば…
まぁ、将来の話ですけどね。

子どもの頃に夢中でやっていたことを、もう一回大人になってからやるというのは楽しいですよね。
みなさんの活動をみていてすごく思うんですよね。初心に戻らないとなって。

多様性というか、いろんな仕組みでアイディアが出るんですよね。
自分たちが実現しやすいものもあるし、カダル団が実現させやすいものもある。
それを、どうやって興味を持ってもらい人がついてくるようにするかだと思うんです。

"金の鉱脈"発掘ツール

対談中の写真

今ってSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)があるんで、一市民が何かの団体を簡単に作ることができると思うんですよね。
私なんて、生粋のサラリーマンなんですよ。
予算もない状態からスタートしてもお小遣いからの持ち出しだけで、熱い仲間と情熱があれば、光のアゲハのようなイベントも出来ちゃうんです。

第一回Facebook交流会の写真第一回Facebook交流会
二団体が交流を深めるきっかけとなった「Facebook交流会」。ここからむつ市で活躍する様々な人たちとのつながりが生まれた。
普段なら出会えないような人と、FacebookなりTwitterを使ってつながることができるということは、すごく可能性がみえてきた感じですね。

自分たちって、みんな一度地元を離れたんですよ。かつ私はむつの人間じゃない。
そこで思ったのは地元の人たちが当たり前だと思い込んでいて、あるけど気付かず素通りしてしまっているところがあるんですよね。それを探して、みんなに紹介していこうというのが発足の目的でした。
知られていない人がまだまだいらっしゃいますので、そういった方をピックアップしたり、あとは場所ですね。

実際、活動してきた中で、これは"金の鉱脈"を掘り当てたなというのはありますか?

「東通村の安部洞窟」写真東通村の安部洞窟
東通村尻労にある安部遺跡で慶応義塾大学民族学考古学研究室によって平成14年度から発掘調査がすすめられている。メンバーは大きい化石が顔を出した瞬間にも立ち会った。何が出てきたのかは研究が明らかになるまでのお楽しみ!
東通村にある安部洞窟ですかね 。
今、大学の研究チームがきて旧石器時代の発掘をしているんですよ。
日本にはほとんどない石灰岩のアルカリ性地質なので、何万年も前の骨が残るらしいんです。
だから洞窟を発掘すると出てくるんですよ。謎が多い更新世人類の実態が明らかになるかもしれない。
まさに下北半島の大ロマンです。

それで、たまたま、
「砂丘が見えるいいポイントがあるんだよ」と教えてもらい連れていってもらったんですが、知らないおばちゃんがきて、
「あんたたち何してるんだ」って。
「砂丘見に来た」って言ったら、
「ここからでる朝日を毎日写真に撮ってニュース番組に投稿してる」と。
「2回も3回も採用されたんだ」って自慢されたんですけど。

(一同笑い)

対談中の写真

はじめて行ったんですが、確かに他の人にも見せたいっなって思うポイントなんですよね。
もちろん、観光スポットでも何でもないところなんですよ。

恐山にしても仏ヶ浦にしても、下北ってハードはどこにも負けないものを持っていると思うんです。
ただソフトの面がまだちょっと弱いかなって。今はまだ少ない点でしかないんで、その点の数を増やしていって導線を引くとことで、いい感じでうまく魅せられるのではないかと思っています。

観光ってメインのところに行きがちなんですが、「こんな珍しいものが見られるよ」という地元の人しか知らないことを言われると、すごく記憶に残るんですよね。そのプラスαをもう少し下北の人が観光客に案内してあげるだけで変わる部分も多いと思うんですよ。

ちなみにFacebookで投稿した中で、注目度が高かったものは何ですか?「東通村に打ち上げられていたイルカ」写真打ち上げられたイルカ
東通村尻労の砂浜に打ち上げられていたイルカ。地元の方によると年に一度くらい打ち上げられることがあるとのこと。
Facebookタイムライン

砂丘を見に行ったときに、たまたまイルカが打ち上げられていたんですよ。
漁協や、消防団の方々にも協力してもらって無事海に帰すことができたんですけど、その時の投稿が一番ですかね 。

その投稿はすごい反響でしたね。

漁師は知ってるでしょうけど、イルカが下北にいるっていう。
ちなみに2番目は…スーパームーンかな。

AKBは?あの東通村出身の・・・

みんなミーハーなんですね。

(一同笑い)

対談中の写真

そういうのもSNSだと分析ができるわけじゃないですか。
何が面白いとか興味を持ってもらえたかって。すぐわかりますもんね。

しかもタダですしね。

実際に活動してみてアンテナを張るじゃないですか。それで見えてくるものが多くて・・・。

SNSを使うと、どんどん情報も集まってくる。
まさに"金の鉱脈"を発掘するためのツールと言ってもいいですよね。

イカす大畑カダル団集合写真イカす大畑カダル団集合
メンバーは、僧侶・市職員・会社員など20~30代のむつ市大畑町出身者で構成。皆対等な立場で一緒に汗をかきながらも、それぞれの得意分野を活かす。
確かにハードもソフトもそうですが、それを動かす人間の想いややる気がなければ駆動していかないと思うんです。まずは持続させるということを考えていかなければいけないと思うのですが、みなさんにとっての持続力は何ですか?

うちら、まだ活動を始めて2年目に突入したばかりですから。

みんなが赤レンジャー

恐山や仏ヶ浦のようなところは、もうすでに有名じゃないですか。
これ以上の集客を考えるのは、広げ方によっても全然違うかもしれませんが、なかなか難しいのではないかと思っているんです。だから大人の大運動会もそうですが、とにかく楽しむ!
変な話、誰でも赤レンジャーになれるんですよ。

本人の持ち味を引き出すと、実はこの人スゴイということですよね。
片隅で、絵を描いたり本を読んでいたり、地味にやっているような人でも、実は活動をしてみるとものすごい力を発揮したり。そういうのってすごくいいですよね。

遊び心というか、子供みたいな感じで"ここ"にいるんですけどね。

Discoveryさんのように4人が同等の立場というのはなかなかない組織の形態ですよね。

登山の写真縫道石山登山
下北半島にある岩塔の山 標高626m。
青森市から車で150km、最果ての山の感を強く持てる山。東北百名山に選ばれている。
突出した才能がなくても、自分たちでも参加できるという雰囲気を出したいんです。
いろんな人たちが立ち上がって、それぞれが楽しいことをやっていけばいいし、そこでまたつながっていければいいのかなと。

年代がバラバラだからおもしろいこともあるんじゃないですか?

4人ともそれぞれが尊敬し合っているんです。
各々が持っていないところを補てんし合いながら一つのことを作り上げていけている。
たまに意見がぶつかることもあるけど、お互い聞く耳がある。それは年上だろうと年下だろうと関係ないと思うんですよね。ま、そういうことを気にするメンバーじゃないんで。年上を敬う的な?

対談中の写真

(一同笑い)

4人のバランス具合が絶妙ですよね。そこでまた発想がどんどんおもしろくなっていくんでしょうね。
まずは自分たちのグループをどういうふうに活性化させていくのか、いかにして楽しく活動していくのか、ということが一番大事だということを、お話を聞いて思いました。

"楽しむ"が変革のカギ

下北の、"この人おもしろそうだな"って目をつけている人はいますか?
"こういう人に出会いたいな"とかでもいいですよ。
この対談を読んで、もしかしたら情報を寄せてくれる人がいるかもしれませんからね。

各々多分持っていると思うんですよ。
それを披露する場がないというか。そういう場を提供できるような活動をしていきたいんですよね。

おもしろい人はいっぱいいると思いますよ。
まだ出会っていないそういう人たちが、さらにまたおもしろい情報を持っていたり。
そういう面においても、下北はまだまだ発掘しがいがあると思うんですよ。

の写真コミュニティカフェ kadar(カダール)薬研温泉の空き店舗を活用してオープンさせたコミュニティカフェkadar(カダール)。ミナカダ祭では会場の一つにもなる。店内には温泉地らしく足湯があり、地元住民による展示販売や発表の場にもなり、住民と観光客が気軽に交流できる拠点になっている。

雪あかりの写真薬研温泉郷 雪あかり & 冬まつり
冬の薬研温泉を盛り上げていこうと、開湯400年プレイベントとして開催。
約300個のスノーキャンドルが優しい光を放ち、子どもたちの笑い声とともに広場や沿道を彩った。
わからないからこわいみたいなイメージが下北にもあるでしょうし。やっぱり遠いとか。
だから情報発信はどんどんしていかないといけない。知らないと"行こう"とは思わないですからね。

自分が「下北ってどういうところなのか」と聞かれた時に、どうしてもネガティブなことを言ってしまうんです。そこをまず変えたいと思っているし、そこが大きいと思うんですよ。
自分がどういうふうに伝えているのかということが、他の人への発信にもなっていくし。
「下北とか、生まれたところ、住んでいるところはどうなの」と聞かれた時に、「楽しいことしてるんだよ」「いいとこあるんだよ」とすぐ言えるような感覚がまずほしいですね。

「冬だからぜひ来てよ」と言わないといけないですよね。

嫌なものをむしろ楽しい事に変えていくっていう。

それで、地元の人が楽しそうに何かやっているのもどんどん発信して、住んでいる自分たち自身も楽しむ。
で、ぽっと外から来た人に褒められると、うれしいじゃないですか。
そういうきっかけをどんどん下北で作っていきたいですよね。

対談中の写真

大畑を中心に活動を始めましたけれども、下北には他にも町村があるわけで。
Discoveryさんのようなグループもできてきて、いろいろな人たちとの交流の輪というか連携を広めていきたいですね。一緒に"ここならでは"で"おもしろいこと"をSNSでどんどん発信し、下北に来てもらい、内部の人にも自分たちの地域の魅力に気付いてほしいと思っています。
そして"ここに住んでいて良かった"、"ここに帰ってきて良かった"と思ってもらえるようなおもしろいアイディアをいかにして練るかということですよね。

ただ全部が全部、同じ方向でやる必要はないと思っています。
お互いに補完し合いながらそういった取り組みが増えていき、連携することで掘り下げていければと思っています。

対談終了後の集合写真