魅力No.108


チリンチリンとドアを開けたら~こだわりの空間を~

そこには上品な空間が待っている

弘前公園の近くにひらがなと漢字の入り混ざった『可否屋 葡瑠満』という看板の大正ロマンを感じる喫茶店がある。
ドアを開けチリンチリンと音が響き、足を踏み入れるとそこだけは時が止まっている。そんな感覚を感じる空間が広がっており、
カウンターではマスターと優しそうな奥様がお出迎えしてくれる。


クラシックの音楽が流れる店内。
そこでカウンターの後ろ棚にずらりと並んでいる、皇室御用達の今年で九十周年を迎える大倉陶園の器でいただく、贅沢な珈琲を演出してくれる。
一杯ずつ丁寧に落とされた珈琲は、豆を粗挽きで贅沢に使い、美味しいところだけを抽出。
一口目は濃厚な苦味、二口目は驚くほど芳醇でマイルドな濃い珈琲は、葡瑠満オリジナルの味だ。
また珈琲と共にいただくデザートは、季節のフルーツを使ったものにこだわり、他では食べれない上品な味わいが楽しめる。
マスターについてお話を伺ったところ、東京で写真家に弟子入りしながら銀座の『可否屋 葡瑠満』でアルバイトをしていたのだが、
途中で写真家を諦めてそのまま珈琲を今日まで追い求めてきったそうだ。
だが、写真もまた再開し、今ではプロ並みの写真がお店全体を賑やかに飾っている。
特に、マスターが出している『SI RA KA MI』は白神山地の大自然をテーマにした写真集で店内に置いてあり、その写真集を眺めながら珈琲を飲む。
そのひと時が私を夢中にさせてくれる。
マスターは言う。
『豆の量をたっぷり使う荒挽きの可否は、
芳醇で、ある種の甘さまでも感じられるものです。
おいしい一杯にこだわり、素材を、技術を惜しみなく注いだ、
しかしながら、ただ可否が、紅茶がおいしい
というだけでは、ものたりないです。
お店全体が、何かをお客に語りかけてくる雰囲気をもっていて、
お客もまたその雰囲気の一部であるような‥
そういうお店にしたいのです。』と。

珈琲に32年かけたマスターのお店『可否屋 葡瑠満』のメニュ―

一、自家製けえき    300円
一、ふれんちろおすと  700円
一、あめりかん     700円 etc…

営業時間        8:00~19:00(LO18:30)
定休日         月曜日・第2日曜日

弘前文化センター駐車場
1時間無料・以降30分毎100円

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