魅力No.300


うわさが地域の活性化につながる

  

八戸市中心街に広がる“うわさバッジ”。ちょっとした自慢や、
趣味や悩み事などを「ふきだし」型のバッジにし、それを見に着ける人々。

  

それは、“八戸のうわさ”というプロジェクトの一環なのですが、
今回はそのプロジェクトを手掛ける山本耕一郎さんにお話を聞かせて頂きました。
※“八戸のうわさ”とは、
八戸市中心街に建設中のポータルミュージアム「はっち」の開館記念企画

まちが“うわさ”で彩られる

“八戸のうわさ”は、地域の中で多くの人たちがふれあい、
まちが元気に、そして大人も子どもも愛着を持てるような
まちになる「きっかけ」を作り出すことが目的です。
“うわさ”は、これまで行われたヒアリングを基に作成し、
中心街の各商店さんの店頭に貼られます。普段は
素通りをしていたお店でも、その“うわさ”を見ることで興味が持てる。
そこから会話が生まれるかもしれない。そんな「きっかけ」を作りたいのです。

“うわさ”が“うわさ”を呼ぶ

この“うわさ”プロジェクトは、過去に川崎市登戸や
仙台市一番町四丁目商店街などで行ってきました。
登戸でのプロジェクトをご覧になった方によって仙台でも行うことになり、
仙台でのプロジェクトをご覧になった方によって八戸でも開催することに。
プロジェクトが終了しても、それを見た人が他の方に伝えてくれる。
終わったようで終わらない。まさに“うわさ”のようですね。

アートを身近なものに

“うわさ”は、作品ではないけれど、アートです。
ほとんどの人はアートに興味がない。また、アートは敷居が高いとも思っている。
敷居を下げ、気軽にアートにふれてほしい。
“うわさバッジ”を身に着けた方は、実際にアートにふれたわけですよね。
また、それを目にした方もアートにふれているわけです。

アートは難しいものではない。

  

今そこにある魅力

“うわさ”によって、会話が生まれ、人が仲良くなる。
つまり“八戸のうわさ”は、あいさつと同じことなのです。
八戸のお店や人があいさつすることによって
、その交流が深まってほしいと思っています。
今回、八戸三社大祭にふれて、すごくパワーを感じました。
祭りに対する情熱も勿論そうですが、一番は山車づくりが、
その町の人間によって行われているということです。
毎年違う新たなものを作っている。
つまり、古くから日常的にアートが含まれていたということです。
そういう身近にあるモノが、誇れる魅力なのだと感じてほしいと思っています。

魅力を作り出す~sdu編集後記~

山本さんとお会いするたびに感じることは、非常に敷居が低い方だということ。
アートの敷居を低くしたいと感じているからこそ、自分の敷居を低くすることができる。
そんな山本さんだからこそ、“うわさ”によって地域の活性化につなげる
今回のプロジェクトの発想につながったんですね。
あいさつは大切と教えられ、歳を重ねるほどにその重要性を感じています。
この”八戸のうわさ”は、そんなあいさつの新たな手段にふれられるチャンスです。

もうすぐ、八戸の街が“うわさ”でいっぱいになります

アーティスト山本耕一郎さん
1969年名古屋生まれ。筑波大学卒。英国ロイヤルカレッジオブアート大学院卒。
「アサヒアートフェスティバル」「トヨタ子どもとアーティストの出会い」などに参加。
英国セントラルランカシャー大学非常勤講師、
英国サリー大学非常勤講師の後、筑波大学非常勤講師。

 

現在建設中の”はっち”。
工事現場は黄色いふきだしで飾られている。

  
ポータルミュージアム「はっち」平成23年2月11日開館予定

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コメント一覧

  1. ピンバック: “うわさ”が“うわさ”を呼んで…商店街が活性化?! “八戸のうわさ”プロジェクト | greenz.jp グリーンズ (編集)

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