「その瞬間」を待ち構えて
2010年12月31日、午後11時。
あいにくの天候だったにもかかわらず、弘前城本丸に、大勢の弘前市民が集結していました。
もちろん、いよいよ1時間後から始まる「弘前城築城400年祭」の、オープニングセレモニーを祝うためです。
弘前城築城400年祭は、2011年1月1日から12月31日まで弘前全市内を舞台に、1年を通じて行われる一大イベント。
そしてこのイベントは、ただ単に「弘前城ができて400年経った」という事実を祝うためだけではなく、「弘前という街そのものが、この400年の間、たくさんの人たちの努力によって築きあげられた」のだということを、記念するためのものなのです。
※ 弘前城築城400年祭の詳しい意義については、「おしえて! たか丸くん 後編」をご覧ください。
本丸内に作られた特設ステージでは、記念すべきその瞬間を迎えるまでの間、お山参詣の登山囃子・下山囃子をはじめとして
獅子舞や津軽三味線の実演・生演奏など
様々な演出により来場者を楽しませ、そして「弘前」という街の魅力を伝えてくれました。
そして満を持してステージに登場したのは、弘前城築城400年祭のマスコットキャラクター、たか丸くん。
ついに始まった弘前城築城400年祭
たか丸くんの登場とともに、いよいよ2011年へのカウントダウンがはじまります。
そして、年が改まったその瞬間、本丸に集った数千人の市民の頭上に、大きな花火が打ちあがりました!
ついに、弘前城築城400年祭が始まったのです!!
葛西市長やたか丸くんも、ステージ上で大興奮。
400発の花火が夜空を染め上げた後は、じょっぱり大太鼓の太鼓の音が、本丸中に響き渡りました。
真冬の弘前公園に、津軽の短い夏の熱い魂が、よみがえったのでした。
やがて大太鼓は天守のそばに場所を移し、市民一人ひとりが2011年への思いをこめて太鼓を叩いていきます。
会場内では、他にも巨大アップルパイや甘酒、けの汁の無料ふるまいサービスが行われ、人の去る気配は一向にありませんでした。
また、冷えた体を温めるため、会場の要所要所にはストーブも設営。甘酒やけの汁を楽しみつつ、暖をとる人で大きな人だかりが。
イケメンの足軽お兄さんも大人気。道ゆく人に次々と写真をせがまれておりました。
天守のすぐそばのシダレザクラも、ライトアップされてまさに、満開の桜の趣きです。
つながっていく弘前市民の思い
かくしてあっという間に2時間が過ぎました。いよいよオープニングセレモニーも幕を閉じ、しんしんと降る雪の中、来場者は家路につきます。
天守から下乗橋までには、400人の市民が灯した400個のキャンドルが並べられています。
その一つひとつに、400年祭の成功を祈る弘前市民の思いが込められているのです。
弘前城築城400年祭オープニングセレモニーは、こうして大成功を収めました。
もちろん、これは終わりではなく、始まりなのです。
弘前が、その魅力を全国に発信するための1年間である2011年は、そして弘前城築城400年祭は、始まったばかり。
市民一人ひとりが力を合わせて、400年祭を盛り上げつつ、新しい弘前の未来を形づくる。
そんな希望にあふれた、素晴らしいイベントでした。
なお、今回のレポートの写真撮影には、私と同じ魅力特派員のBANBAさんにご協力いただきました。最後に一言、お礼を述べさせていただきます。誠にありがとうございました。
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