魅力No.1344


109年前の大惨事

今日和、new_rockです!

去年の秋に、八甲田の雪中行軍で有名な後藤伍長の銅像を見て来ました。

雪中行軍遭難跡地

大雑把な内容・大参事って事くらいしか知らない私でしたが、実際に行って見て来て、帰ってから色々調べてみたりして、色々な事がわかりました。

・青森歩兵第五連隊(210名)⇒青森方面から八甲田へ

・弘前歩兵第三一連隊(38名)⇒弘前方面から八甲田へ

弘前歩兵第三一連隊の38名は死傷者も出ず、全員無事帰還しています。青森歩兵第五連隊は199名の死傷者を出ました。世界最大の山岳遭難事件で、生存者の小説や映画で知っている人は多いかと思います。後藤伍長が仮死状態のまま発見された場所は、後藤伍長銅像よりも青森側にあり、この行軍ルートには幾つかの記念碑や慰霊碑があるそうです。

こちら銅像茶屋にあった記念碑の説明看板がありましたので書き出してみます。

歩兵第五聯隊第二大隊遭難記念碑

軍隊の野外における演習は、主とするところ、岨険を跋し、もって戦術を講じ、寒暑を冒し、もって筋骨を練るにあり。

この如くならざれば、戦時の用に供するに足らず。青森衛戍の如き毎冬雪中行軍の挙あるは、其の一なり。

去歳一月二三日、第二大隊将卒二百余人田代に赴く。たまたま大風雪三昼夜に連なり、全隊路を失い飢凍して斃者相次ぐ、営中の将士その期を過ぐるも還らざるを怪しみ、卒を発してこれを遂う。

天地陰晦、漠として踪跡を知らず。一人積雪中に凝立し有るを見る。近づけば伍長後藤某なり、始めて、その隊の動静を詳にするを得たり。

隊に大いに捜索を行い、堀りて大尉神成文吉以下一九九人の屍を得たり。その幸にして生を得る者、大隊長少佐、山口鋠等十有一人のみ、事、皇上に聞す、震悼して、待臣を特派せられ弔慰優渥なり。また有司に勅して厚くその家恤まる。

中外の官民亦貲二0余万を損て、もって賑恤の資となす。死者また瞑すべし。

然りといえども均しく之の死するや、砲煙弾雨のした斃れずして、風饕雪虐の間に殞す。豈に悼まざらんや、是において有志の諸将校と相謀り碑を八甲田山麓馬立場の邱に建て、もってその事を紀し、且つ、後日行軍する者の標識となすという。

    

明治三六年 都市は発卯に在り六月

陸軍大臣陸軍中将 正四位勲一等功三級

寺内 正毅 撰

    

明治の文章は難解ですね・・・(><)

ですが、こちらにはもっと分かり易く書いていましたので、参考までに書き出してみます。

    

雪中行軍遭難記念碑

    

明治三十五年一月二十三日 午後六時五十五分、陸軍歩兵大尉-神成文吉の率いる二百十名の一隊は、この地を通過して、田代元湯温泉へ向かい翌日八戸平野へ上陸するロシア軍を、三本木平野で迎え撃つという想定のもとに幸羽田陸軍基地を後にした。

その途上において猛吹雪に遭い、三昼夜にわたり孤立し、辛うじて救助された者が、わずか十七名、百九十三名が凍死した大遭難事件である。

この惨状を連隊に報告するべく、指揮官神成大尉の名をうけた後藤房之助伍長が、出発以来五日目の二十七日正午、豪雪の中、仮死状態のまま佇立しているところを捜索隊に発見された。村上其一軍医の手当により十一分後に蘇生し、そのかすかな発言により遭難事件のあらましが明らかになった。

この手柄を認められ、銅像建立となった。モデルは、遭難事件の象徴的な存在となった-後藤房之助伍長、製作者は大熊氏広である。

銅像は明治三十七年十月二十三日竣工したが、日露戦争中のことであり、軍当局の配慮から明治三十九年七月二十三日、軍・官・民・それに遺族らの多数の人々の参列のうちに除幕式が執り行われた。

銅像建立の目的は「遭難の事実を明らかにし、且つ後の行軍する者の目印とする」とあります。

東八甲田観光開発協議会

 

こちらが雪中行軍遭難の地

知らなければ、ベンチが普通にある公園なんですけどね(^^;)

あっでも、中心より上部にこんな小さな看板が・・。

 

この道を辿って行くと、後藤伍長の銅像があります。

 

後藤伍長銅像

青森市指定文化財(有形文化財)

この後藤伍長が見つめる視線の先に、何か謂れがあるって聞いた事があるんですが・・どうしても思い出せません。誰かわかる方いませんかねぇ・・・(><;)

資料館もパーキングエリア内にあったのですが、行った時には閉館していました・・・。冬季は銅像茶屋もろもろ閉店するんですよね・・・。ちなみに、冬季は進行不可区域になるのではないかと思います。

秋の独特な哀愁も重なって、なんとも切ない気持ちになりつつ次の場所へ移動したnew_rockでした。

青森の美味しい物や綺麗な物も沢山ありますが、このような史跡を見るのも良いと思います。機会があれば一度足を運んでみて下さいね!

青森県青森市横内字八重菊

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