gakutinn3でございます。
県内の魅力あふれる歴史や文化について紹介して7回目となる今回は、前回の太宰治記念館「斜陽館」のすぐ近くにあります
「津軽三味線会館」を紹介します。
金木町は津軽三味線発祥の地であります。
こちらの「津軽三味線会館」では、
津軽三味線の歴史、民謡、郷土芸能等を紹介する展示室や、
多目的ホール、舞台、屋外ステージでの津軽三味線の生演奏を拝見することができます。
今回は特別許可をいただき少しですが撮影しました。
津軽三味線の系譜
私の想像に反して、津軽三味線の歴史は以外にも浅いものでした。
展示室には、以下の3人の略歴パネルがあります。
・津軽三味線の元祖「仁太坊」(秋元仁太郎 1857~1928)
・津軽民謡中興の祖「嘉瀬の桃」(黒川桃太郎 1886~1931)
・仁太坊最後の弟子「白川軍八郎」(白川軍八郎 1909~1962)
その中から1つ仁太坊のパネルです。
仁太坊は幼い頃に病気で失明をしてしまいました。
そのため聴覚や記憶力などは、人並外れて優れていたそうです。
それまでの三味線は「門付け芸」や「伴奏楽器」としてのものだったが、仁太坊が創造した「叩き奏法」「意外性が高く即興性に富む三味線」により新たな方向に進みました。
後に、仁太坊の弟子に志願する人も増えました。
仁太坊の教授法は独特でオリジナリティの究極から生まれたもので、
「人真似でねェ、自分だけの三味線ば弾かねばマイネ」
という哲学を徹底して弟子たちに叩き込んだ結果、弟子から弟子へと伝承され今日の津軽三味線を生んだそうです。
津軽三味線は、型にとらわれない流れを経て、以前の三味線の用途である「門付け芸」や「伴奏楽器」から、津軽三味線単体で聴く「独奏楽器」という形になりつつあるそうです。
そんな津軽三味線を全国に広めたきっかけになった方が高橋竹山でした。
高橋竹山は、「弾き三味線」の名人ですが、津軽三味線の開祖である仁太坊は「叩き奏法」です。
しかし、意外にも系譜をたどると仁太坊に繋がります。
これも仁太坊の「人真似でねぇ〜・・」という哲学が影響して、「津軽三味線」が人を惹きつける魅力のひとつになっているのかなと思いました。
他にも、世界の弦楽器・三味線や
津軽三味線の構造などを紹介するブースがあります。
津軽三味線の構造
ものづくりに大変興味があった私は、津軽三味線の構造に見入ってしまいました。
♪~楽しすぎる~♪
津軽三味線の特徴といえる、太棹、東さわり、犬の皮などが拝見できます。
津軽三味線の相場は、安くて約10万円~、高いものになると100~200万円以上は軽くするそうです。
しかも、津軽三味線は激しい演奏が多いため数年しかもたず、他の楽器では貴重とされるヴィンテージといわれる物などは津軽三味線には存在せず、一生ものと呼ばれる津軽三味線はほとんどないそうです。
次に紹介するのは多目的ホールでの三味線演奏を拝見しました。
津軽三味線会館の一番の魅力だと感じる
津軽三味線の生演奏です。
この日演奏していた方は、
津軽三味線まんじ流 師範 まんじ愛華さんです
初めて津軽三味線を視聴しましたが、三味線ってかっこいいなぁ♪
多目的ホール催しご案内
その他にも全国でここにしかない、演歌歌手 三橋美智也の展示コーナが常設してあります。
※三橋美智也は演歌歌手の他に津軽三味線の名手でもあり、白川軍八郎の弟子でもありました。
事前に予約(1週間前まで)すれば、津軽三味線の体験学習(プロからの演奏指導)も受けられます。
詳しくは→かなぎ元気倶楽部HP
今回紹介した津軽三味線会館は斜陽館のすぐ近くにあり、 お得な共通券(三味線会館+斜陽館)もありますので、斜陽館を訪れた際は斜陽館と津軽三味線会館をセットで見学していただきたいです。
津軽三味線会館
〒037-0202
五所川原市金木町朝日山189-3
TEL 0173-54-1616
FAX 0173-54-1023
開館時間/5月~10月 8:30~18:00
11月~4月 9:00~17:00
休館日/12月29日
入館料 一般 高・大学生 団体
個人 500円 300円 200円
団体 450円 270円 180円
(団体割引は20人以上)
共通券 津軽三味線会館+斜陽館入場料
入館料 一般 高・大学生 団体
個人 900円 500円 300円
団体 810円 450円 270円
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