ご主人曰く
「真剣に造っている。」
「何も変えていない事がこだわり。」
明治20年創業から変わらぬ味を提供している老舗
「この味噌を残したい。伝統の味をなくしたくない。」
長い間、旅行会社の添乗員として全国の味噌を口にして思った事。
サラリーマンを辞め、奥さんの実家の家業を継ぐ決意をした、五代目小田桐友彦さんと女将さんが営む、
三戸郡南部町にある「森田麹、味噌店」をご紹介します。
あまり大きくない作業場での味噌造りはすべて手作業のため、大量に造ることはできません。
ここで造られている味噌の原料は創業時から変わらぬ、地元産の米、国産の大豆を使用し、味はもちろんのこと、添加物などは一切入っていない安心、安全な味噌を提供しています。
先代にあたる四代目から厳しく言われた、
「原材料に外国産は絶対に使うな!」
という言い伝えを忠実に守っているそうです。
以前お店の近くに転勤してきた方のお子さんが、添加物アレルギーを持っている方で、味噌汁を飲むと、口の周りが赤くなるなどのアレルギー症状で味噌汁を満足に食べれなく、大変悩んでいました。
近くにあった森田麹、味噌店に行きダメ元でここの味噌を試してみたところ、生まれて初めて味噌汁によるアレルギー症状が出ませんでした。
以後、その子が成人するまで「森田の味噌」を食べ続けたそうです。
その他にも、食に対して力を入れている八戸市内数カ所の保育園では、お米とお味噌だけでも自然の物を食べさせたいとの事で、こちらの味噌を利用しているそうです。
とある家族では、2歳になるお孫さんが「森田の味噌」で作った味噌汁じゃないと完食しないそうです。
小さな子供にも愛されるお味噌だと感じるエピソードでした。
取材中にも近所の奥様が数名ご来店され、味噌を購入していかれました。
地域の方から愛されているお店なんだと感じる事ができました。
この他にもたくさんのお話を女将さんから伺うことができました。
森田の味噌を好む方々は、味噌汁などで毎日食するため、八戸地域、県南に近い岩手の沿岸部などの家庭にも定期的な購入が続いていました。
しかし、2011年3月11日大震災が訪れます。
仕込み途中の味噌が停電などの影響でダメになったり、定期的に購入していただいていた顧客の方も大きな被害に合い定期購入が途絶えてしまったりなど、震災以前より売上は大きくダウンしてしまいました。
幸いにも、味噌を造る作業場などに被害がなかったため、現在も、ご主人は一生懸命に味噌を造り続けています。
ご主人の小田桐さんは、
「私の造った麹は、日本全国だれにも負けない!自慢の麹です」と、断言していました。
麹ひとつで味噌のすべてが決まるそうです。
麹を造る室(むろ)の写真を撮りたいとお願いしたところ、部外者が入ることは今まで一度もなく、撮影許可をいただけませんでした。
ご主人「室の中には麹菌がたくさんいて、そこで麹を造るのですが、室の中に他の菌が入らないように細心の注意をしています。」
「麹を造っている時は、麹の状態が気になり、夜中に何度も起きて室に様子を見に行ってしまいます。」
ご主人の徹底した麹造りに感動しました。
お話を聴くだけでここのお味噌食べてみたいと思いませんか?
さまざまな商品がある「森田麹、味噌店」の一番のおすすめは、
仕込味噌です。
仕込味噌とは、熟成前の麹などの材料を仕込んですぐの生の状態の味噌です。
購入してから、約1年以上好みの味になるまでじっくり熟成させてからいただく、ちょっと変わった商品です。
購入してから1年以上熟成などの管理をしてからではないと食べれないなんて、まさしく手前味噌ではありませんか。
もちろん完全無添加で安心・安全・おいしいの3つは当たり前とのこと。
管理する事はとても面倒に感じますが、意外に簡単だとのことです。
1) 購入した段階ではまだ発酵が始まっていないので、なるべく暖かい所に置きます。
2) 約1年以上経った後、好みの味になるまで発酵させます。
3) それからは発酵を抑えるために涼しい場所に移動させて保管しながら食べます。
以上。
手間が掛かるようで掛からない、購入してから1年以上も食べられないなんて、なんとも面白い商品です。
他にも、
熟成済みの南部の手作り味噌(白)
実際にこの味噌を使って家で味噌汁をいただきました。
一口で「ん~。おいしい。」というよりは、とても上品な味で、こころがホッとするようなおいしさです。
みそ漬け用味噌
ご主人自慢の麹で造った三五八
味噌やの万能たれ
味噌やの焼肉のたれ
など、その他にも魅力ある商品がたくさんあります。
※価格や購入方法に関する記事⇒魅力No.1987 手前味噌してみませんか?
メディア取材も大歓迎とのことでしたので、ドンドン取材していただきたいです。
毎日食べる食材ですので、おいしくて・安心な味噌を今後も後世に引き継がれるべく、これからもおいしい味噌を提供し続けてほしいです。
森田麹、味噌店
三戸郡南部町苫米地下宿21(南部町役場本庁向かい)
コメント一覧