短い夏があっと言う間に終わり、そろそろ秋の気配が感じられてきました。
弘前市には、肌寒い秋におすすめしたい「飲むスイーツ」があります。
名前こそ「ポタージュ」ですが、
青森県産の和栗に、新鮮なミルクを加えて作った
「素材の味をとことん楽しめるスイーツ」です!
和栗の上品な良い香りと、濃厚な甘さに、心も体もホッとします。
しかしなぜ、青森県で「和栗」…???
そう思った方も多いことでしょう。実は、青森県と「和栗」はとっても縁が深いのです。
三内丸山遺跡では、たくさんの栗の柱と大粒の栗が出土しています。
しかもその栗は、人の手によって栽培されたもの。
縄文時代は、栗とともに栄えたといっても過言ではないわけです。
そして、そんな和栗を県内に広めようと、日夜走り回っている方がいらっしゃいます☆
「和栗ポタージュ」生みの親である、
ハーベストジャパン 大山尚夫(ひさお)さんです。
大山さんは、青森の農家さんの手助けをしたい、との想いから
ハーベストジャパンを創業。
農産物の加工業に取り組み始めました。
開発にあたっては、弘前市にあるお菓子処「寿々炉」さんからアドバイスを受け、
素材の良さを最大限生かすことを考えたそうです。
大山さんいわく、
「和栗は青森県と縁があり、しかも比較的育てやすく、りんごの約10分の1の労働量で作れる。りんご畑の空いたスペースに育てるだけで、農家さんの収入に繋がるんですよ」
とのこと。りんご農家を辞めてしまった人や、縮小してしまった人にも
和栗栽培を勧めているそうです。
また、「ただ県産品を使えばいいわけではなく、その素材の特徴を見極め、味を最大限に生かしてあげる。なおかつ、均一にしなければならない。それが加工業者の役割」
と話し、努力を続けていらっしゃいます。
現在、「和栗ポタージュ」の販売のほか、
和栗のペーストを県内のケーキ屋さんなどに卸していますが
「素材の良さを生かすにはホール(皮を剥いた丸ごとの状態)が一番」
だそうで、実際、ホールを求めるお客様の声もたくさんあるそうです。
しかし機械で皮をむくと、ロスが多いうえ、和栗が割れてしまう要因に…。
手作業が一番良いのですが、人手がないため、なかなか実現にいたっていません。
大山さんは「良いものを届けるため、手間ひまかけて加工する。これがやりたい。
機械にお金をかけるよりだったら、手をかけてくれた人にお金を払いたい」と考えており、
栗を栽培してくれる農家さん、
その皮を手作業でむいてくれる方など
手を取り合って栗の加工に取り組んでくれる方を探しているそうです。
「六次産業と言っても、農家さんは栽培に忙しく、加工までは難しい。
機械のコストもかかる。私のような加工業者が代わりに頑張るのが一番いい」
と熱い想いを話してくださいました。
自身を「栗ほいど(=栗ばか)」と呼び、
取材の最後まで「身が黄色くて、大きい品種を探している。誰か教えてくれないかなあ」と和栗への情熱を見せてくれた大山さん。
美味しい「和栗ポタージュ」の中には、とても熱い気持ちが込められていました。
この記事を見て興味をもたれた方、
ポタージュを食べてみるも良し、栗の加工に手をあげるも良し…
ぜひ青森の農業を盛り上げていきましょう♪♪(^^)
【ハーベストジャパン】
住所:〒036-8361 青森県弘前市大字紺屋町24番地
TEL:0172-55-0784/FAX:0172-55-0432
【和栗ポタージュ】
内容量:200g/1袋
価格:630円