魅力No.569


食べでみろ! いがめんち


先日、十月二日、東北新幹線全線開業二カ月前記念「えきまえ市」が、弘前市の駅前公園にて開かれました。えきまえ市は、弘前市の産直マルシェ事業の一環として行われているもので、朝摘みされたばかりの新鮮な野菜や果物がところ狭しと並べられ、たくさんの行列ができる大盛況。

さらにそのお隣では、魅力No.470「弘前と黒石の味を堪能!!@追手門広場」にてご紹介したいがめんち食べるべ会さま企画による、いがめんち実演販売も行われました。

今回、実演販売として出店されたのは、駅前公園すぐ近くの居酒屋「甚平」さん。甚兵衛さんのいがめんちは、揚げるのではなくて焼いて作るのが特徴で、しかも具の中身には枝豆や嶽きみが使われており、非常に豪華。
他にも市内各店のいがめんちが店先に並び、買いに来たたくさんのお客さんから「みんな同じいがめんちじゃないの?」「どれも味が違うの?」と質問が飛び交いつつ、次から次へと売れ続けていました。

というわけで、私も二種類のいがめんちを購入。ひとつは「日向ぼっこ」さんのカラっと揚がった香ばしいいがめんち、そしてもう一つは、甚平さんの焼き立てアツアツのいがめんち。

普通、いがめんちというと、見た目はこげ茶色のイメージがありますので、この二つのいがめんちを見たお客さんは皆さん「これもいがめんちなの?」と驚かれていました。私も、こういういがめんちを食べるのは初めてなのですが、これがまた美味しかった。ビールも販売していたので思わず買いそうになりましたが、一応これも仕事中ですので、
控えておきました。すごい晴天だったし、ビールといがめんちの組み合わせは最高だったんでしょうが……。
ともかく、今回も用意された300個のいがめんちは、10時半の販売開始から1時間足らずであっという間に、売り切れ。

あいかわらず、すごい人気です。

さて、今回は、いがめんち食べるべ会の会長であります萢中さんにお話をうかがうことができました。

いがめんち食べるべ会・会長萢中さん(イメージ画像です)

萢中さんに、この会を結成するに至ったきっかけを質問してみたところ
「私はいがめんちが昔から大好きで家でよく食べてたんだけども、ある時ある飲み屋で注文したいがめんちを食べて、びっくりしたのさ。自分の家のいがめんちと、味が違う!ってな。
それでそのあと、いろんなお店のいがめんちを食べ歩いたんだけど、やっぱりみんな微妙に味も作り方も違っているわけさ。
こうなると、どれだけの種類のいがめんちがあるか、知りたくなってまってさ、それでこの会を作ったわけだな
とのお答え。
続いて、いがめんちのどこに魅かれるかを尋ねてみると
「何よりもまず、弘前の家庭の味だはんで、そこが魅力だよね。それにいがめんちっていうのは、すごく食べ物を大切にする料理なわけさ。普通だったら捨ててしまうイカの足に、余った野菜を細かく刻んで、それを古い油で揚げて食べてしまうんだはんでね。
だはんで、普通のいがめんちはこげ茶色になるのさ。
偉そうに言ってまえば、「もったいない」という日本人の精神が発露された料理なんだよね
という熱い回答が返って来ました。
最後に、今後のいがめんち食べるベ会の目標について伺ってみました。
「目標は二つあって、一つは、今みたいに業者さん、プロの人たちが集まっていがめんちを販売する会とは別に、一般の人たちが集まって、それぞれの家庭の味を食べ比べる場所を作りたい
そうやって、いがめんちという弘前ならではの食べ物について情報を共有・交換していく中で、弘前そのものが活性化していく、というのが私の理想なんです。
すぐにB-1グランプリに出ようとかは考えてなくて、やれることからコツコツやっていくことで、地元に活気が出てくればいいなと思ってます。
もうひとつは、弘前に観光に来た人たちが日中、手軽にいがめんちを食べられるスペースを作りたいのさ。
今は居酒屋さん以外だとお惣菜屋さんにしか置いてないんだけど、例えばお昼にいがめんちをオカズにしてあっつう飯(ママ)食ったり、テイクアウトして土手町歩きながら食べられるっていう、そういう場所を作りたい。
そうせば、観光客の皆さんにももっと、いがめんちを身近に感じてもらえるんでねがなあ、と思ってます」

弘前の家庭の味、いがめんち。この味を通じて、地元弘前の活性化を願う、いがめんち食べるべ会さんの、今後の活動に、皆さんも期待して下さい!!
次の実演販売会は、来月十一月三日を予定しているそうです。

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