魅力No.787


弘前城の水戸違い

総面積四十九万二千平方メートル(約十四万九千坪)に達する弘前城は、周囲を外濠や中濠、内濠、西濠などの水濠によって囲まれています。

外濠

中濠

内濠

西濠

さて、この弘前城は、岩木川の河岸段丘に築かれた平山城(ひらやまじろ)です。平山城とは日本の城郭建築の一種で、平野の中にある丘陵に築かれた城のことを指し、戦国時代末期から江戸時代後期にかけて普及した形式です。同時期に発達したものとしては、平野の真ん中に築かれた平城(ひらじろ)があります。

それまでの城は、堅固な山の上に築かれた山城(やまじろ)が中心でしたが、城の役割が戦闘を目的としたものから、むしろ領地を治める政治の中心地としての性格を強めていくにつれ、交通に不便な山城はすたれ、平城・平山城が発展していったのです。平城の代表例は、愛知県の名古屋城、京都府の二条城などで、平山城の代表例は東京都の江戸城、兵庫県の姫路城などがあります。

冒頭で述べたように、弘前城も丘の上に築かれた平山城に分類されるため、城内の位置によって高低差が生じます。そのため、弘前城の周囲を囲むお濠には、「水戸違い」(みとちがい)と呼ばれる工夫が凝らされています。

これは、水濠の水位を調整するために濠の中に作られたダムの一種です。上の写真は、外濠の三の丸東門付近に作られた水戸違い。反対側(水位の低い側)から見たところが、次の写真です。

この他に、外濠と中濠の何箇所かに、同様の設備が築かれています。


弘前公園の園内や周囲を散策する時、こういうところにも注意を向けてみると、楽しいかもしれませんよ。

総面積四十九万二千平方メートル(約十四万九千坪)に達する弘前城は、周囲を外濠や中濠、内濠、西濠などの水濠によって囲まれています。

外濠

中濠

内濠

西濠

さて、この弘前城は、岩木川の河岸段丘に築かれた平山城(ひらやまじろ)です。平山城とは日本の城郭建築の一種で、平野の中にある丘陵に築かれた城のことを指し、戦国時代末期から江戸時代後期にかけて普及した形式です。同時期に発達したものとしては、平野の真ん中に築かれた平城(ひらじろ)があります。

それまでの城は、堅固な山の上に築かれた山城(やまじろ)が中心でしたが、城の役割が戦闘を目的としたものから、むしろ領地を治める政治の中心地としての性格を強めていくにつれ、交通に不便な山城はすたれ、平城・平山城が発展していったのです。平城の代表例は、愛知県の名古屋城、京都府の二条城などで、平山城の代表例は東京都の江戸城、兵庫県の姫路城などがあります。

冒頭で述べたように、弘前城も丘の上に築かれた平山城に分類されるため、城内の位置によって高低差が生じます。そのため、弘前城の周囲を囲むお濠には、「水戸違い」(みとちがい)と呼ばれる工夫が凝らされています。

これは、水濠の水位を調整するために濠の中に作られたダムの一種です。上の写真は、外濠の三の丸東門付近に作られた水戸違い。反対側(水位の低い側)から見たところが、次の写真です。

この他に、外濠と中濠の何箇所かに、同様の設備が築かれています。


弘前公園の園内や周囲を散策する時、こういうところにも注意を向けてみると、楽しいかもしれませんよ。

コメント一覧

こちらから魅力にコメントができます。

CAPTCHA