2010年12月23日(水)、弘前市の吉井酒造煉瓦倉庫にて、合同会社teco LLCさんが主宰される「森トイ わくわくワークショップ」が開催されました。
このワークショップは、〈森トイ・プロジェクト 青森発「木製知育玩具」市場開拓事業〉の一環として行われたものです。
森トイ・プロジェクトとは?
「森を守り、子供の心を育む、新しいプロジェクト」。それが森トイ・プロジェクトです。
全国の子供たちに向けての、良質な青森県産木製玩具のプロデュースを通じ、子供たちの親御さん、デザイナー、木工職人、そして青森県の林業を結びつけることで、「新たな価値」を市場に提供すること。これが本プロジェクトの試みです。
詳しくは、森トイ・プロジェクトのHPをご覧ください。
この日のワークショップでは、これまでの木製玩具についてのアンケートやモニタリングなどの調査に基づいてデザインされた、100%県産木材によって試作された積み木を中心とした木製玩具が、会場を訪れた約10組の親子連れのお客さんたちを楽しませていました。
この日、子供たちが楽しんでいた玩具は、本プロジェクトで共同開発されている木工職人さんたちが作ったもの。手作りならではの丸みを帯びたデザインと、木製ならではの手触りがあいまって、どれも実に温かみのある魅力的な玩具ばかり。目を閉じると木の香りが鼻腔をくすぐり、“子供たち”と“森”との距離を近づけてくれるようです。
これは「サンスケ」と呼ばれるゆびこけし人形。
津軽地方に古くから残る言い伝えの中に、マタギなどの漁師が山の中に入るとき、その数が12人だった場合、山の神に祟られる、というものがあったそうです。そしてこの祟りから逃れるためにマタギたちが山に持ち込んだのが、このサンスケとされています。サンスケを13人目と数えることで、山の神の厄除けに役だったのだそうな。
玩具を通じて、かつてこういう言い伝えがあったことが、職人さんから親御さんへ、そして親御さんから子どもたちへ伝えられていく。こういう流れの中で「森を守り、子供の心を育む」という森トイ・プロジェクトの目的が、かなえられていくのでしょう。
たか丸くんもいっしょ!
この日は、弘前城築城400年祭マスコットキャラクターのたか丸くんも駈けつけて、子供たちと一緒に木製玩具の遊びを楽しんでいました。
また、子供たちが書いたイラストがシルクスクリーンにプリントされました。
このスクリーンをヒバの木材に敷いて、上から絵の具をつけて、ハケでなぜると……。
キレイな木版のできあがり!
これには子どもたち、目を輝かせて大喜びです。
アンパンマン、ウルトラマン、お星さま……いろんな木版が次々とできあがっていきます。
お! これはたか丸くんですね。よかったね、たか丸くん!!
最後はみんなで、メリークリスマス!
できあがった木版は、ひとつひとつていねいに、脚立であしらったクリスマスツリーに飾りつけられていきます。
飾り付けが終わったら、職人さんやteco LLCのスタッフさんたちも加わって、みんなで記念撮影。
「メリークリスマス!」
参加した子どもたちや親御さん全員にとって、貴重な思い出となったことでしょう。
こうして、この日の森トイわくわくワークショップは大盛況のうちに幕を閉じたのでした。
今後の森トイ・プロジェクト、そしてteco LLCは……
これからの森トイ・プロジェクトについて、teco LLCプロジェクトマネージャーの奈良岡真弓さんにお話を伺ってみました。
「この事業の2009年から3ヵ年は、ふるさと雇用再生特別基金事業の一環として行います。最初の1年はリサーチの年として、どんな木製玩具が子どもたちに一番人気があるのか、調査を行いました。その結果、もっとも好評だった積み木の玩具を中心に試作してモニタリングを行うのが次の1年、つまり2010年度です。
そして2011年度はプロモーションの年として、積極的な活動を行い、青森県産の良質な玩具のブランドを全国に流通させるネットワークの構築を目指しています」と、力強く語る奈良岡さん。
そしてまた、奈良岡さんの所属されるteco LLCは、魅力特派員よっしーさんによるレポート ハテナワークショップ「十和田でできることって何だろう?」 にて報告されている、十和田市のアートデザイン事業にも深く関わっておられます。
森トイ・プロジェクトや十和田での事業など、さまざまな活動により、青森県の未来を明るくしようと目指すteco LLCさんから、来年も目が離せそうにありません。この「青森の魅力」も、teco LLCさんの活動を追いかけていくことで、少しでもその役に立てることができればいいな、という思いで胸が温かくなる、そんなステキな一日でございました。
teco LLCのHPはこちらです!
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