弘前城のすぐそばにある「丸富川崎染工場」。江戸時代からある建物で、情緒あふれる佇まいです。
こちらでは「津軽天然藍染」を体験することができます。
藍染は、昔から日本人に馴染み深く、大きい町や村には必ず藍染を営む店があったと言われています。
城下町弘前市もその例外ではなく、 藩政時代の4代当主 津軽信政公のときに
弘前城の西方に紺屋町を作り、百軒以上の紺屋がありました。
現在も市内には「紺屋町」という住所が残っています。
丸富川崎染工場は、明治時代に一度閉鎖したものの
平成になってから建物の床下から江戸時代に使われていた藍瓶などが数多く発見され、
その道具を使って藍染の研究と継承を行っています。
↑江戸時代に使われていた藍場と藍瓶
写真で見えている4つの藍瓶には、それぞれ異なる時期に仕込んだ染料が入っています。
代表の川崎恵美子さんによると、仕込んだ時期によって、微妙に染めたときの色合いが変わってくるとのこと。
↑染料の「お誕生日表」
川崎さんは仕込んだ日を「お誕生日表」に記録し、染料を我が子のように可愛がっています。
化学染料と違い、藍染の場合は藍の葉を発酵させ、更にそれを微生物の力で発酵することで初めて染料として使えるようになります。染料になってからも徐々に状態は変化し、人間のようにだんだん年をとり、最後にはその役目を終えます。
↑藍の華
染料が発酵し、染められる状態になると、瓶の中にはこのように泡のようなものが出てきます。これを「藍の華」と呼ぶそうです。
今回藍染の体験をしてみて思ったことは、藍染めは【生き物】ということと、
絞りの程度や位置はもちろん、染料の状態によって大きく変わってくる、
同じものが二つとできない芸術品だということです。
しかし決して高価で手の届かないものではなく、まして飾っておくだけのものでもなく、日常使いすることで初めてその良さがわかるのだと思います。
これから暑い夏を迎える時期…
虫よけにもなるという藍染めを使って、バンダナやストールを作って巻いてみてはいかがでしょうか?
作っている間はゆったりとした時間が流れ、日常を忘れられること間違いなしですよ^^
藍染体験の問い合わせはこちらまで↓↓
【丸富川崎染工場】
〒036-8332
青森県弘前市亀甲町63
TEL・FAX:0172-35-6552
-営業時間-
9:00~17:00(冬季 9:00~16:00)
(定休日 毎週木曜日)