魅力No.85


風を感じて~弘前駅前の、男女二人組のナゾを解け!!~

Wind of Apple

なんだこれ

JR弘前駅正面の駅前広場に出るとすぐに目がつくのが、二人の男女の立像。台座には「りんごの風」と彫られています。確かに二人ともに、りんごを手に持っています。

でも、どうして背中合わせなんだろう、仲が悪いのか?とか、なんで男の子は上半身裸なんだろうとか、いろいろ疑問が湧いてきます。気になったので、この像について調べてみることにしました!

聞いてみよう!

さっそく、弘前市役所に突撃。

 
まずは観光課を訪ねたところ、この像は駅前広場整備事業の一環として制作されたものなので、所管は土木課になります、とのこと。それに従って土木課に話を伺ってみると「当時の担当者さんが現在区画整理課におり、詳しい資料などもその方が持っています」というお返事をいただきました。如何にもお役所っぽいたらい回しではありますが、職員の皆さんは対応が丁寧で、とても印象がよかったです。

そして明かされる真実

というわけで、最後にたどりついた区画整理課にて、当時の担当者O課長からお話を伺うことができました。以下、インタビューを抜粋してお送りいたします。

青森魅力特派員A:どうしてこの像を作ろうと思ったのですか?
O課長:単なるモニュメント、というだけではなく、弘前駅を降り立った観光客の方に、弘前を強く感じさせるような象徴的なモノにしたいと思ったのがその動機です。
青森魅力特派員A:制作者はどなたですか?
O課長:弘前市出身の彫刻家、古川武治先生(1918~2004)に依頼しました。先生からは、当方の意図を汲んでいただいたうえで、次のお言葉を頂戴いたしました。
「りんごの街弘前にふさわしい象徴的なモニュメントとして、「自然のみのりと収穫の喜びに沸く若い生命感」を表現しました。
どこの角度から見ても良いように配置を考えた、豊かな恵みと希望に溢れる若い男女の像です。
りんご園の雰囲気、さわやかな風を感じていただければ幸いです」

なるほど、やっぱり深い意図があったんですね! してみると、上半身裸の彼からも、どことなくさわやかな風が感じられるような……(いや、ヘンな意味では決してなく)。仲が悪そう、とか言ってスイマセン。O課長にその旨伝えたところ「まあ、芸術作品というのは100人いれば100通りの受け取り方があるものですから」とのこと。温かいフォロー、ありがとうございます。
皆様も、弘前駅まで来られた際は、この風を感じに来て下さい!

青森県弘前市大字表町1−1

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