一九七一年十一月二十八日、「ひかりは北へ」のキャッチコピーのもと、東北新幹線が起工されました。
青森県全体の活性化のために、県民一同が新幹線を熱望した、七〇年代。
それから三十九年が経過し、二〇一〇年十二月四日、いよいよ新青森駅が開業します。
その三か月前イベントとして、九月四日、JR弘前駅周辺で「バック トゥ ザ 1971」が開催されました。
70年代に活躍していた、往年の名車が四〇台、ズラリと弘前駅前に集結したのです。
これは、黒石市に本拠を置く「クラシックカークラブ青森」の全面協力のもと、決行されたものです。本クラブは、クラシックカーファンの間では全国的にも一、二を争うたいへん有名な団体とのこと。
今回も、県内のみならず岩手、秋田、北海道、さらに神奈川からも、クラシックカーのオーナーが駆けつけてきていました。晴天にも恵まれ、駅前を行く人はこの、目を見張る光景に足を止める人ばかり。
我らがたか丸くんも、このイベントを盛り上げるためやはり、駆けつけてくれました。
今日も子どもたちに大人気の大人気のたか丸くん。そこへやってきた、一台のレトロバス。
これは一体? そう、今回の目玉は、レトロバスの弘前市内運行に乗車体験ができること! 午前と午後の数回に分けてのこの運行に、もちろん自分も参加させてもらいました。バスの中はこんな感じ。
レトロな広告や注意書きも、七〇年代当時のまま。在りし日を忍ばせてくれます。道行く通行人や車に乗る人たちも、このレトロなバスに目を見張る人ばかりでした。
最後に、クラシックカークラブ青森の創設者で前会長の工藤雄悦さんに、お話を伺うことができました。
工藤さんがこのクラブを創設したのは、19年前のこと。インターネットもない時代、最初は数人だけで好きなクラシックカーの話に興じるだけだったが、徐々に人の輪は広がっていき、今では神戸から参加しにくる人までいらっしゃるそうです。
県内外のイベントに呼ばれると、折り合いがつけばぜひ参加する、とのことで、その理由は
「やっぱり自分の車、自慢してんだねなあ~」と笑いながら語る工藤さん。しかしその一方で、こうしてクラシックカーが集まれば、ファンならずとも人目をひくため、その地域の活性化にも役立つことができるからだ、とも。
「いろんな土地さ行って、いろんないいどころ見つけられるのも楽しいねなあ」とも語ります。
来年は創設20周年記念ということで、毎年七月第三土曜日/日曜日に黒石で開催される、クラブミーティングは例年になく大規模なものになる予定だといいます。
古いものの中に価値を見出し、大切に残して、次世代に思いを伝えていく。
この、工藤さんたちの心構えには、本サイトが学ぶところは非常に大きいと、お話を伺って強く感じたところでありました。
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