今日和、new_rockです(^ω^)b
前回の『炎立つ』の続編で、『山王坊遺跡』をご紹介いたします!!
山王坊遺跡
山王坊遺跡案内略図
山王坊日吉神社は、大津市の日枝大社の末社であり、朝夕の梵鐘を読経の響きが深山にこだまし参詣者の心身を洗い浄める一大霊場であったと伝承されている。
※山王坊遺跡案内略図説明板より
この山王坊遺跡案内略図があった場所から、直進すると大きめの駐車場が見えてきます。駐車場からすぐに、山王造り京風二重鳥居が聳え立ちます。
こちらの説明板に明記されている内容を書き出しますね(^^)
山王坊遺跡発掘について
中世の山王坊跡と伝えられる遺跡である。
発掘調査の結果、その中心的建物群が判明した。
それによれば、北側の山腹から出土した大石階のある一連の遺跡、その東側に点在する磐座らしき石塊軍に方向軸を持つ山麓平坦の建物群の二地区に大別される。
二遺跡の中心軸は相互に交叉するところから大石階の遺跡が古く、これが埋没してから南方平坦地の建物群が建設されたようであるが、両者共に建物の配列は神社的である。
当時の宗教界は神仏混淆が甚だしいが、ここからの出土遺跡と遺物によって、現段階では神仏習合性の濃厚な神社跡とするのが妥当であろう。
なお、多くの未発見施設が地下に埋没している可能性が非常に大きく、今後の発掘調査にかかっている。
明確な中世の社寺遺跡の実例は全国的にみても非常に少ないため、現時点における山王坊遺跡は具体的な津軽の貴重な中世資料を提供してくれる。
上記で書き出した『山王坊遺跡』の説明の他に、山王坊遺跡礎石群図や山王坊復元図もあったんですが、太陽の光と劣化によってどの位置からも写真には不適切でした。残念。
こちらが山王造り京風二重鳥居です。上部に屋根が付いていますね!
ちゃんと時期を狙って行けば、『茅の輪くぐり』が出来るみたいです。山王造りの京風二重鳥居脇に、くぐり方の説明板が設置されているそうですよ!くぐってみたかったなぁ・・・(´ω`)ションボリ
山王造り京風二重鳥居の手前にも説明がありましたので書き出します。
山王坊遺跡について
十三湖北岸、相内集落の北東に位置する。日吉神社が鎮座するこの周辺一帯は古来から霊地・聖域として村民に畏怖されてきました。昭和五十七年の発掘調査で神社仏閣の礎石跡や十三湊の繁栄と同じくする室町期の遺物が出土しており、安藤(東)氏が勧請した神仏習合の宗教施設と考えられています。
出てきましたね~、安藤(東)氏と十三湊。色々歴史を調べ、このようにリンクしていくと楽しくなります(^▽^)♪
この山王造り京風二重鳥居を越え先に進むと、本殿へと続く鳥居がありますが、行った時は・・・このように先に進めないようになっていました。・・・・入っても良かったのかもしれませんが、正直入りにくいですよね(^^;)
入れない部分の先に、日吉神社「拝殿(神楽殿?)」「本殿」や「山の神信仰」の祠がありました。間近で見れなかったのが残念です。下記写真中央の、木々の間にチラッと見えるのが拝殿でしょうか(笑)
さて、この日吉神社の概要をお伝えします。
日吉神社
概要
日吉神社の創建は不詳ですが延喜19年(915)には山王大明神が阿吽寺系内に祀られていたとされます。
系内にある山王遺跡では発掘の結果、十三湊と同年代の遺物も発見されており、当時の領主安藤(東)氏の居城と見られる福島城と近接している為、安藤(東)氏との関係が深い神社だったと思われます。
近代以前は山王大権現、あるいは山王宮と称されてきましたが、明治4年に神明宮に合肥され、明治11年に複社し日吉神社と社号を改称しています。
・山王坊⇒古くからある地名
・山王 ⇒日吉神社の別称
・阿吽寺⇒安藤氏が開いた十三湊の繁栄と、多くの寺社が一ケ所に集まったと「十三往来」に記載されており、同遺跡はその中心「阿吽寺」ではないかとみられ、安藤氏の全体解明につながると位置づけられています。
・十三往来⇒津軽藩史「津軽統一誌」附巻
・山王大明神・山王大権現⇒山を切り開いて造成された新地の守護神・商業繁栄を守る神・芸事の神
・寺から神社への移行⇒南部氏の2度の攻撃(1432年・1442年)による退去、帰還時期と重なり、2度の攻撃で伝承のように焼き討ちされたとみられている。
上記のように、歴史を紐解く遺跡なんですね!ロマンです(>∀<)
阿吽寺の所でも書きましたが、山の中にも関わらず、神社仏閣が沢山発見されているようです。鎌倉末期から室町期に及ぶ遺物も出土しておりますが、残念ながら建物は残っていません。出土した礎石には焼け跡が見られ、安藤氏と南部氏との当時の激戦が容易に予想出来ます。
この山王坊遺跡・日吉神社の中には残念ながら入る事は出来ませんでしたが、散策道がかけられており、外周から中を見る事が出来ました。
木々の間から差し込む光が良い感じで雰囲気を醸し出していますね~!
散策道に沿って並ぶ木々を見上げてみました!
山王坊川でしょうか?駐車場付近から庭園を持つ住宅風仏堂とみられる礎石建物が見つかったとの記述もありましたのでその庭園の名残なんでしょうか?夏は沢山の木々が日傘の役割を果たし、小川の涼しげな空気にかなり癒されそうな予感がします(^∀^)♪
到着したのが早朝でしたので、生い茂る木々から日の光が零れ落ちる様が幻想的です。
遺跡の荘厳さと神秘的な空間に相まって、とても綺麗でした。
周りを見渡せば、所々倒木がありましたが、それはそれで哀愁があり一枚の静止画を見ているかのようでした。
ただ、こんな看板があったり・・・・
道が無かったり・・・
ちと残念でしたが、無事修復されたらまた足を運びたいスポットの1つです。
歴史を感じながら、荘厳で神秘的な空気や自然を体感してみては如何でしょうか?
ちなみに、道の駅十三湖からそんなに離れていないので、道の駅ついでに良かったら行ってみて下さいね♪
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