魅力No.1804


農家・地域・そして次世代の喜びの為に  株式会社Growth

青森県三沢市にある、小さな商店街。

年配の方のお話を聞くと、「昔は商店街を歩けば、全ての用が足りたもんだ」と言います。
それが残念なことに、ここ何年かでこの商店街にはすっかり閉まりっぱなしのシャッターが多くなってしまっていました。

そんな中、2011年春。
小さな会社がひとつのシャッターを開けました。
その名は「株式会社Growth」。

4月に創業したばかりの新しい会社。
社長の他、メンバーわずか6名。
外から見ると・・・お服屋さん??そう思う方もいらっしゃるかもしれません。

いいえ。
株式会社Growthは、農産物の加工・製造・販売をしている会社なのです。

おもてのTシャツにプリントされていたのは、実は会社のロゴマーク。
(なるほど!看板代わりだったのですね。)
現在主力商品となっているのは、全国で生産量第一位を誇る青森県のごぼうを使用した、「青森ごぼう茶」。早くも着々と話題を呼びはじめています。

この加工場で毎日、とくに最近では夏の暑さの中、社長含め7名で梱包まですべて手作業でごぼう茶の製造をしています。
しかし、そこには常に“笑顔と活気”が満ち溢れています。加工場・事務所に一歩足を踏み入れると、いつでも皆さんのやる気やパワーがものすごく伝わってくるのです。

ここ何年も続いている不景気、いたるところで商店街のシャッター街化が進む中、ここ株式会社Growthはどのような思いで一つのシャッターを開けたのか?そして、毎日絶えることの無いスタッフの笑顔、やる気、パワーは一体どこからきているのか?
今日はそんな素敵な会社、株式会社Growthさんに迫ります。

「農家さんの悩みを解決していきたい」

一番の起業のきっかけはここだったと、株式会社Growthの須藤社長は言います。

現在の農業の現状と言えば、普段から良く聞くように後継者がどんどん少なくなっています。
しかも、たとえ農業をやりたいという想いを持った若者がいても、天候や自然環境に左右されやすい等といった理由から、「収入が安定しないからやらせられない」「やらない方が良い」などと言われてしまう現実があります。
現在農業を営んでいる方でさえ、若い人に継いで欲しいと思う反面「やらせたいけどやらせてあげられない」といった、なんともさみしい状況にあるのです。
更にここ三沢市のごぼうは生産量が日本一。にもかかわらず、これまでは生産されたごぼうの2割が処分されていたという現実もあります。

そんな中、須藤社長はこの現状を何とかしたいと、「三沢市の為に、三沢市のものを三沢市の会社が売る」という、これまでの三沢市には無かった取り組みで生産者である農家さんの収入安定や、若い人や障害を持った方の雇用の安定を目指そうと決めたのです。

もちろんそれは簡単に解決できる問題ではありません。悩むこと・考える事も多くありますが、それでも、起業したきっかけとなる「農家さんの悩みを解決し、収入安定を目指す」という考えが変わることはありません。
だから「つらいことや困難な場面に遭遇したときは、農家さんの顔を思い出すんですよね」と須藤社長。

私はこの言葉に胸を打たれました。
更には「自分たちが一生懸命やることが、市民や商店街のパワーになってくれたり、自分たちの取り組みで、関わった人達がその瞬間だけでも元気になってくれたら、すごく嬉しいですよね」と。
他の誰かの喜びため、地域の喜びのために仕事をするって、こんなにもイキイキ出来るんですね。

「Growthのメンバーは笑いの絶えない、家族のような存在。そうあり続けられるのは、社長のおかげです。」

株式会社Growthで働く一人、メグさんのお言葉。

実は、メグさんにお話しを聞く前、私は須藤社長に「皆さんとても仲がよく毎日すごく楽しそうに仕事をしていますが、その秘訣って何なんですか?」と、質問をしました。
すると社長は
「目指すべきところを皆がしっかりとわかってくれている。“地域の問題を解決する”ということを全員が共有出来ていて、同じ目標に向かっていけているからかな。そして、皆がきちんと中だけじゃなく外(お客さん)を見ている。“自分たちの取り組みで、他の人が幸せになれること”をしてくれているからだと思います」
と、おっしゃっていました。

そこで今度は須藤社長のいないところでめぐさんに同じ質問をすると、
「こうして家族のように暖かく、信頼しあえる環境を作れているのは、社長がそうさせてくれているからです。たとえメンバー同士どんなに仲がよかったとしても、社長のやり方、考え方が違えばやっぱりこうはなりませんよね。」

社長はメンバーを、そしてメンバーは社長を心の底から信頼し合っているんですね。それが本当に実感できました。
また社長自信が「メンバーと一緒に成長していきたい。」そうおっしゃっていたのも印象に残りました。


「みんなが初心者。プロフェッショナルがいないからこそ、皆が頑張るしかないんです。」

実は株式会社Growthは、今でこそ慣れた手つきで毎日ごぼうを茶製造していますが、実は全員が製造業の初心者。

「プロがいないからこそ、全て自分達で頑張っていくしかないんですよね。それが逆に良かったりしてます。」
皆で団結し、苦労して試行錯誤し頑張っていくことこそが、更なる強い絆、そして信頼を生み出すのかもしれません。


なにもかも手探りの状態で一からスタートし、何度も研究を重ねて日々進化しながら、その時その時の最高の出来のものを提供していると言います。なぜなら「自分達がおいしいと思えないものを人にすすめることなんて出来ないですからね。」とめぐさん。

次世代に向けた取り組みを。

須藤社長は、「次世代の事を考えた取り組み、100年200年後の人にも喜ばれるような仕事をしていきたいんです」と語ります。“今”を考えることでも精一杯な現代、“次世代の喜び”のために仕事をするというのは、実際にはなかなか難しいこと。だけど、もしかしたら今の世の中だからこそ、もっとも必要なことなのではないかと思いました。
そしてメグさんは、「あの会社からはいつも笑い声が聞こえるね。」と言われるような会社であり続けたいと言います。
誰かの喜びのためになることをするには、まず自分達自信が楽しんで仕事をする。自分の仕事に自信をもち、胸を張って人に説明できること。思いっきり楽しんで取り組むこと。それはきっと、関わる人たちにも絶対に良い影響、パワーを与えるに違いありませんね。

私自信、笑顔は連鎖するものと信じています。


今回Growthさんの取材を通して、改めて働くことの意味や会社の在り方というものを再認識できました。そしてチーム、仲間の大切さも。
勉強させてもらうことがたくさんあり、さっそく私も関わることでパワーをもらった一人だなと実感。

こんな想いをもったメンバーが心をこめて作るごぼう茶は、青森の大地の香りが広がり、やさしくホッとする味。“Growthのごぼう茶”だからこそ、私も自信を持っていろんな人におすすめできると思っています。
子供からお年寄りまで安心して飲める青森ごぼう茶。
取材を終えてからまた飲むと、Growthの皆さんの想いや笑顔が頭に浮かんできて、これまでとはまた一味もふた味も違ったおいしさを味わえるような気がしました。

今回取材に応じてくださった須藤社長、そしてメグさん、Growthの皆さん。
本日は本当にありがとうございました!

■株式会社Growthホームページ■

http://aomori-growth.com/
Growthの想いやごぼう茶について、スタッフのブログ等盛りだくさんで紹介されています。

■なお、青森ごぼう茶はこちらからお求めいただけます■

http://shop.aomori-growth.com/
美容と健康に良い、なにより美味しい青森ごぼう茶を、ぜひお試しください!

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≪株式会社Growth(株式会社グロウス)≫
住所:青森県三沢市大町2丁目2-10
電話:0176-52-6317
営業時間:9:00~16:30
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