師走から元旦にかけて、各地で藩政時代から続いている恒例の伝統行事「裸参り」が行われました。
2011年1月1日、藤崎町常盤(ときわ)地区で元旦の朝に行われた「常盤八幡宮年縄奉納裸参り」のレポートいたします。
この行事は、新しい年の五穀豊穣や家内安全を祈願するために、水で身を清めた締め込みまわし姿の男たちが、重さ400kg・長さ5mほどの巨大な年縄(としな)を常盤八幡宮に奉納します。
常盤地区を代表する伝統行事で、寛文4年(1664年)からの約300年の歴史があります。
年縄制作は、稲作が中心の地域ということが発祥となり、前年の豊作を感謝し、新しい年の豊作を祈願するために、地域の人々に代々伝わってきたものです。
稲作中心の豊作祈願なのですから年縄は、わら製です。
年縄制作は、昭和63年には旧常盤村の無形民俗文化財として指定されており、合併後の藤崎町でも引き続き指定を受けています。
毎年12月中旬からの毎晩、御宿(その年に慶事のあった家)に地域の住民が集まって年縄を作成してきましたが、近年は住民の家をそのまま御宿にすることが難しくなったそうです。そこで、地域住民間の交流と無形民俗文化財の保存の拠点として「藤崎町年縄伝承館」が建設されました
「藤崎町年縄伝承館」は、常盤八幡宮年縄奉納裸参りの出発点です。
午前8時30分裸参り出発です。
「サイギ、サイギ」のかけ声を響かせながら常盤八幡宮を目指しねり歩きます。
年縄をかつぐのは、水ごりをして身を清めた締め込みまわし一本の男たちです。
真冬の寒さと、年縄の重量に負けない屈強な方々です。
年縄は近くで見るとデカイです。これは、重いわ~
わらでも重さ400kgとは…チリも積もれば、スゴイことになりますね。
常盤地区の方々は、地域の伝統である年縄制作を次の世代にも伝えるため、地区中学校で年縄制作の体験学習などを行っております。
若い内からわらに触れて慣れてもらい、大人になり地域の担い手として、年縄制作に加わる時、参加しやすい環境作りを努力をなさっております。
常盤地区の子供たちは、参詣の登山囃子(はやし)でも貢献しております。
しっかり、地域の一員の役割を担っています。
常盤八幡宮に年縄・供物を奉納。鳥居に年縄を取り付けて「常盤八幡宮年縄奉納裸参り」は元旦の祈願を終えることになります。
男たちは、途中2回ほど暖を取りましたが、寒さの中1時間半も地区内をねり歩きました。
火の回りで十分暖まって頂きたい。この後、温泉行くみたいですね…
藤崎町常盤地区のみなさん、五穀豊穣・家内安全祈願の年縄奉納裸参りご苦労様でした。
是非、元旦に地域の伝統文化を奉納する「常盤八幡宮年縄奉納裸参り」を訪れて、新しい年の祈願をしてみてください。
お問い合わせ先
藤崎町役場企画課 0172-75-3111
元旦に年縄奉納の裸参りがご覧になれる、藤崎町常盤地区の位置はこちら、
次の世代に伝えていくための活動もやられているんですね。
伝統を守ることはすごく大変だということをあらためて感じました。
sdu
2011.01.04
年配者から若い世代へしっかり地域の伝統が受け継がれていくのは
大変なことだと思います。
地域のコミュニティがしっかり形成されていることの表れですね。
BANBA
2011.01.04