魅力No.2330


大阪で青森ヒバの石鹸づくりに挑む紙野真佐実さんインタビュー

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――今回は大阪で「青森ヒバ」を使った商品開発をされている紙野さんにインタビューをさせていただきました。紙野さん、今日はよろしくお願いします!

よろしくお願いします!紙野真佐実と申します。先祖は桶屋、大阪生まれの大阪育ちです。現在は「Caminoz(カミノズ)」という屋号で、青森ヒバの木から抽出されたオイルを使って天然の固形石鹸とリキッドソープを作っています。

 

――この石鹸とリキッドソープに「青森ヒバ」の成分が入っているんですよね?

そうなんです。私はもともとアトピーで、市販の石鹸とかシャンプーとか合わなくて本当に大変だったんです。安心して使える商品を自ら作ろうとしたその時に出会ったのが「青森ヒバ」でした。昔ながらの釜炊き・枠練り製法で無添加の石鹸を作っている大阪の職人さんとコラボして、私自身も欲しかった優しい石鹸とリキッドソープができたんです。

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※近日パッケージ変更あり
 
 
――大阪で青森の素材を使ってご商売をされているというのが新鮮な印象を持ちますね。

「青森ヒバ」と出会ったきっかけというのは?

あるとき友達と東京の飯田橋で待ち合わせをしていたんです。たまたま早く着きすぎてふらふらしていたら「ひば工房」(東京都千代田区)さんの店舗を見つけました。一回通り過ぎたんですけどね(笑)。なんか気になるなーと思って入ったのがきっかけでした。店内に広がるヒバの香りを嗅いだとき「これや!」と思ったんです。実はアロマの資格を持っていて、フランスから精油を仕入れては香りづけをしていたんですが「なんかちゃうなー」と思っていたタイミングだったのでなおさらでしたね。早速ヒバオイルを使わせて欲しいです!と交渉したら、二つ返事でオッケーいただいて。運命感じますよね(笑)。

 

――運命というより、その直感と行動力に脱帽ですが(笑)

ほかにも運命を感じた部分はありましたか?

私、カミノいいますけど、「カミ」という字はペーパーの「紙」と書くんです。紙は木からできていることと、ご先祖さんが桶屋だったということもあって、この青森ヒバという「木」との出会いは、もしかしてご先祖さんが応援してくれてるんちゃうやろかって。それくらい物事が進んでいくスピードを体感していました。 

 

――周りの反応というのはいかがですか?

大阪帰ってから友達に「こんなんあるねんで、知ってる青森ヒバって?」とか言っても、「知らなーい」という反応。やっぱり関西の方ってあまり認知がないですね。ただ香りはすごい反応が良くて、欲しい欲しい言われました(笑)。あと飲食店やっている方が、ヒバオイルを気にしてくれて、実際に店舗でスプレーにして撒いてみたらゴキブリ一切見なくなったとか。青森ヒバすごい!と喜んでいましたよ(笑)。私の周りやから限られてはいるけど、ちょっとづつ広まっていっているかなというのは思います。

 

――そんな紙野さんですが、青森に対してはどんなイメージをお持ちですか?

青森はやっぱり「リンゴ」というのはありますね(笑)。あと恐山とかマグロとか。ほんまに知り得る機会が少ないんですよね。あったとしてもデパートの催事で青森のお店が来てるのを見るくらいで。

 

――そういえば一度青森へ来たこがあると聞きましたが、その時の印象はいかがでしたか?

正直タイトなスケジュールでいろんなモノは見れなかったんです。ただ、きれいな場所とかいっぱいあるじゃないですか。普段いけない分、その大自然がどかんと心に突き刺ささってくるというか。そういう面ではとても魅力的だなと思います。

 

――なるほど、ありがとうございます。

少し話題は変わって、紙野さんはお祭り好きと伺いましたが?

そうです(笑)。大阪に日本三大祭りといわれる「天神祭」いうのがあって、私、天神祭命っていうくらい好きなんです(笑)。毎年7月24日と25日に行われる菅原道真を祀ったお祭りで、特に25日の本宮は、大阪天満宮を出発した神輿行列が天神橋の乗船場まで練り歩く陸渡御(りくとぎょ)と、そこから100隻余りの船が航行する水上パレード・船渡御(ふなとぎょ)がスタートします。私は「天神講獅子」という講に所属していて陸渡御を傘を持ちながら踊って練り歩いています。

 

 

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――青森にも東北三大祭りとして代表される「ねぶた祭り」があります!

ぜひ、紙野さんにも「跳ねて」ほしいですね(笑)

そうなんですよね!気になっていました。前に青森屋さん(星野リゾート青森屋)に泊まった時に、ミニねぶた祭りには参加しました(笑)。

 

 

――ありがとうございました!

それでは最後に青森ファンへ向けて一言メッセージをお願いします。

ずっと思っているのが、青森と大阪って昔からつながりがあると思うんです。それこそ北前船があった時代から。それなのに今はちょっと疎遠な感じが残念やなって思います。もっとグッと近づけたらいいなって。だからお互いのいいところを出しながら、コラボしていけたらいいなと思っています。

 

 

プロフィール

紙野真佐実(かみの・まさみ)。1977年生まれ、大阪府出身。Caminoz代表。子供のころ母の鏡台からする化粧品のにおいが好きだったという彼女。美容部員の仕事に就くも、途中グラフィックデザインと出会い、マレーシアに渡りデザインの仕事をしていたことも。道に迷い「自分は一体何をやっているんだろう」と悩んでいた時に出会ったのが「青森ヒバ」だった。昔ながらの製法で石鹸を作っていた職人とのコラボで100%天然由来成分の固形石鹸とリキッドソープ「Caminoz」を実現。2015年、紙乃香(かみのこう)を立ち上げ、青森ヒバを活かした商品の製造・販売の事業を開始。「私自身、肌が弱くて悩んでいました。同じ悩みを抱えた一人でも多くの方に愛用していただきたいです」。現在も、化粧水など新たなアイテムの実現に向け挑戦の日々を送っている。

※現在の屋号は「紙乃香」改め「Caminoz」。

 

■青森ヒバ石鹸&リキッドソープの購入はこちらから

http://caminoz.com

■公式フェイスブックページ

https://www.facebook.com/atelier.hiba/

 

取材・文/門脇トシヒデ

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