魅力No.2468


“ラーメンの街”とも言える青森市に新たなデファクトに相応しいラーメン! 一度食べたらファンになる「らーめん家」

青森のラーメンと言ったら、県民だろうが県民外の方でも口をそろえていうのは「味噌カレー」や「煮干し」というフレーズがお馴染みのところ。
そんなラーメン大国(少し言い過ぎかな?)とも言えるこの青森市の中でもラーメン激戦区に堂々たる看板が目印の「らーめん家(や)」さんを紹介しましょう。
 

(※↑の写真は自店のFBよりお借りしました)

この記事を書く私も実は大のラーメン好きでして、青森市に住んでいた時は、青森や隣待ちの弘前など、ちょっとでも美味しいと噂されるラーメン店にはワクワクしながら食べ歩き、青森のラーメンにちょっとうるさいぐらいです。

そんな私がこのお店に出会ったのは、もう3年くらい前になるでしょうか。
たまたま生活圏に開店したってのもあるのですが、現在の店舗に移転する前は「らーめん屋」でした。(青森市の浪館通り沿い)
名前が気になるも、店舗の外に張り出されたメニューは“たったの5品!”。ある意味最近のラーメン店にしてはスゴイ勝負の仕方だなと思いつつ、初入店したのも覚えています。

その頃は青森市のラーメンはどこもクオリティーが高く、ちょっとやそっとではファンを掴むのが難しい状況下にあったと思います。
以前の店舗ではラーメンのメニューは『1号』『2号』などと付けられ、その名称の下に「豚骨醤油(中太麺)」のような説明がついており、お客様は皆「1号と3号」のような注文の仕方でした。
 
以前の店舗は建物の事情もあり、不本意ながら約半年くらいでしょうか新たな店舗探しのため休業しておりました。多くのファンからまだかまだかと復活を熱望されつつ、2016年10月に現在の青森市緑3丁目に「らーめん家」とちょっとだけ改名しながら目出度く復活のオープンを果たし、地元のファンは歓喜に沸くぐらい一気に口コミでその情報が広がったのもまだ記憶に新しいです。
 
さて、本題の「らーめん家」さんのラーメンですが、なんといっても「まずはこれを食うべし!!」というのが、代表格の『豚骨醤油』です。
この時点で、「青森で豚骨??(笑)」と鼻で笑う方もいると思います。更にここで多くの方は博多でラーメンと言えば“豚骨”というイメージを持たれ、その豚骨はイマイチ・・・と思う方。 そういう方にこそ、おすすめしたいラーメンです。もちろん、根っからの青森のラーメンと言えば「煮干し」と叫ぶ方にもおすすめです。
想像に反した良い意味で「当たり前の豚骨ではない、新感覚の豚骨」が楽しめます。
 
今回、私は以前“3号”と言われていた『濃厚豚骨醤油』に煮卵トッピングを頂いてきました。
実際の味わいは、濃厚というよりも超濃厚と言って過言ではないほど、ズッシリとした重厚感と、深~い味が特徴的な渾身の一杯です。
最近よくある「濃厚」といえば、ただタレや出汁の粉末系を追加した濃さや油系のコッテリ系が目につきますが、ここの濃厚は「洗練されたスープをさらにじっくりと煮込む」感じで、ドロッドロ感が出るまで、じっくり且つ丁寧に仕上げたスープになっています。

 

スープは、蓮華を傾けても全て流れ落ちず、蓮華に残るぐらいの濃さ。
そんな“濃い豚骨”と言えばついつい「豚骨臭い」と思う方もいると思いますが、ここが匠な店主の研究と努力の賜物で、鼻につくような豚骨臭さはなく煮干しフリーカーな方でも思わず食欲を刺激される、豚骨くささを主張しない繊細さが伝わってきます。

 

麺は独自で研究した絶妙な配分で、一般的な豚骨にはない“中太”です。
この麺だからこそ、しっかりと麺にスープが絡むだけではなく「しっかりと吸ってくれる」麺になり、本当の意味で麺とスープを一緒に味わえる工夫がされているようです。
更には、ゆっくり食べても伸びにくいのが特徴的でした。

 

らーめん家さんのらーめんの最大の特徴とも言えるのは、一度食べたら「記憶に残る味」と言えば良いでしょうか。付け加えると「食べ始めから食べ終わりまで味が変わらない」というちょっと私の主観で大げさですがマニアックな表現も出来ます。
これって実はラーメンにとってはとっても難しい工夫とも言えます。出来立てから食べ終わりまでは色々なコンディションがその丼ぶりの中で変化していくわけですから。

 

とにかくラーメンの研究には真面目な店主の佐々木さん。その店主から聞いたことですが、この深く繊細な味の秘訣の一つが「豚骨100%」ということらしいです。もちろんその他の工夫が満載なのですが、そこは企業秘密。
ただ、なぜ豚骨100%がスゴイかというと、一般的な豚骨ラーメンは実のところ「豚骨+鶏」で出汁を取っているとのこと。おそらくアッサリ系にはピッタリなのかな?
その豚骨100%が故、大きな寸胴で200リットルで出汁を作り始めても、出来上がる量は、たったの「200CC程」と言ってました。採算度返しとも思えるくらい、味への探求心もうかがえました。
美味しいわけです!!!

 

更に店主の方の良い意味でのこだわりもありましたね。それが、写真のフレーズにある、
「卓上のある薬味でどんどん味をカスタムしながら食べるらああめんです」という卓上に貼っている紙の部分です。
卓上には、定番のにんにく・生姜はもちろん、摺りごま、ラー油、お酢、さらには刻み玉葱など数多くの薬味がお好きにどうぞと言わんばかりの陳列。
この部分については、「ラーメンの食べ方だって、100人いれば100通り。とにかく皆が美味しく食べてくれることが嬉しい」という店主の言葉でした。
とても共感できます。
お店に頻繁に通う方で味に敏感な方は感じることですが、常にレシピに改善改良を加えており、通えば通うほど進化している一杯を味わえるのも、お店の魅力でしょう。


 

席はカウンターと3人掛けのテーブルが5席あり激戦区だけあって、直ぐに満席になっているのも良く目にしていました。
お店に入ってすぐに店主の似顔絵と心のこもったメッセージも目を引きます。

 

 

メニュー数は比較的少ないですが、それでもファンが多く待ってでも食べたいという方で列を作ることもあります。

 

この記事を見た方で未体験の方は、是非一度は足を運んでみてはいかがでしょうか。
青森のラーメンに新たな風を吹き込む逸品を楽しんでみて下さい。

 

<店舗情報>
らーめん家
〒030-0845 青森県青森市緑3丁目8-7
TEL・FAX:017-773-2551
営業時間:昼・11:00~15:00 / 夜・18:00~21:00
定休日:水曜日

<FB>https://www.facebook.com/%E3%82%89%E3%81%82%E3%82%81%E3%82%93%E5%AE%B6-1408898149436570/